乙女企画クロジ☆第七回公演「僕の愛した冒険」
平成20年12月27日19:00~、シアターモリエールにて。

作・演/澁谷光平(スプリングマン)

出演/
北川アキオ:藤波瞬平
田中ヨウコ(アキオの部屋にやってきた女性):福圓美里(シグマ・セブン)
ミカ(アキオのガールフレンド):若林直美
松永(アキオの同僚):武藤啓太
坂井(アキオの同僚):木村はるか(プロ・フィット)
田村ユミコ(アキオの姉):松崎亜希子(元氣プロジェクト)
田村マサオ(ユミコの夫):市来光弘(元氣プロジェクト)
澤田(ヨウコの夫):波多野和俊(カレイドスコープ)

主人公はアキオという26歳の若者。フリーターだけれど、バイトもサボりがち。部屋も無残なほど散らかっている。長いつきあいのガールフレンドとも、恋人にまでは発展できず中途半端な日々。

気力も気概もなくて、なんとなくやりたいことが見つからない……と言いながら過ごすアキオの前に、ある日とつぜん現れたヨウコ。それは、いつもバイト先のコンビニにコーヒー牛乳を買いに来ていた女の子だった。

『旅をしてるの』というヨウコに対して、『ここにいていいよ』とアキオが言ったことで、平凡な日常が少しだけ形を変えていく。

仮病でバイトをサボるアキオの様子を見に来た同僚や、アキオの姉と結婚したばかりのその夫などを巻き込んで、ヨウコに付きまとうストーカー(実はヨウコの夫)と対決しようとするのだが……。

ヨウコが去って行った後、平凡な日常に戻ろうとするのかと思ったら、そのまま旅に出るアキオ。『帰ってきたら、つきあおう』とミカに言って。歩き出すアキオを見送り、少し楽しそうに部屋を片付け始めるミカが可愛い。

主人公のアキオの造形が秀逸。だらしなくて、いいかげんで、無責任で、弱くて、そのくせいいカッコしいで、しかもやっぱり憎めないのは、彼の見せるささやかな優しさや前向きさゆえだろうか。

アキオ役の藤波さんは、これまで拝見してきた役とはまるっきり違うゆる~~いキャラクターを、情けなく、しかも愛すべき主人公として演じていた。

ヒロインのヨウコとのまったりとした会話も、お互い憎からず思っているミカとの素直になれないやりとりも、ごく自然で少しキュンとなった。

バイト先の同僚、松永の生意気だけれど頼もしい感じとか、ユミコとマサオ夫婦の会話に現れる微妙な力関係とか、ドンキで買った可愛くないぬいぐるみの登場の仕方とか、細かいところがさりげないけれど印象的。どの登場人物も、しょうもないヤツなのになぜか憎めなくて、しだいに好きになってくる。その温かい感じが気持ちいい。そういう芝居だった。
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by kiki_002 | 2008-12-29 23:58 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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