「詩の力」
著者:吉本隆明
出版社: 新潮社(新潮文庫)
発売日: 2009/1/1

キオスクでなんとなく購入した本。他にも気になる本、それもおなじみの作者のミステリーとか、あまりハズさないであろう本が、何冊かあったのに、なぜ現代詩の入門書を買ったのか、我ながらちょっと不思議。

この本はどうやら、最初は毎日新聞での連載だったらしい。記者の聞き書きのためか、文章が平易でたいへん読みやすい。これをまとめたものが、「現代日本の詩歌」という単行本となり、そして今回、文庫として発行されたのだ。

ひとりの詩人につきひとつかふたつ実際に詩をあげて解説を加えながら、現代詩におけるその詩人の位置付けや表現における特徴をあげて語っている。わかりやすい語り口で、どのパートから拾い読みしても違和感なく読める。

正直いうと、現代詩の詩集を買って読んだのは、谷川俊太郎さんのものくらいだろう。この本でも触れているけれど、「鉄腕アトム」の主題歌、『空を越えて、ラララ……』というあの歌詞を書いたのが谷川さんだ。ときにはテレビCMのナレーションを書いたり、ネット上で質問に応えたり、思わぬところでお名前を目にする。

その谷川さんについては、日常の些細なことを取り上げていく詩の主題の選び方を通して、この詩人の根底にある思想を思ってみたりしている。

この本では、近代詩から現代詩への移行と、それから現代の詩・短歌・俳句そして歌詞など、詩歌のジャンルの中のさまざまな書き手について、興味深い考察を加えながら簡潔にまとめている。

「歌詞」でいうと中島みゆきさんや松任谷由実さん、宇多田ヒカルさんなどの作品についても語られており、読んでいくうちに詩という表現が親しみやすいものに感じられる。

解説や例示されている詩を読んで、もっとその人の詩を読みたくなったり、出てくる詩を声に出して読んでみたり、久しぶりに文学的な(?)気分になった。

小説も好きだけれど、たまには詩に親しむのもいいものだ。
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by kiki_002 | 2009-01-06 23:45 | | Trackback | Comments(0)
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