「下北サンデーズ」
著者:石田衣良
出版社:幻冬舎(幻冬舎文庫)
発売日: 2008/8/20

そういえばこれ、ドラマでもやってたなぁ。そんなことを思いながら読み始める。ドラマはチラッと観たような気がするけれど、ストーリーまでは認識していなかった。

里中ゆいかという女の子が、偶然出逢った劇団下北サンデーズに惹かれて、入団申し込みに行くところから物語が始まる。個性的な先輩たちや慣れない芝居の世界にとまどううちに、劇団も彼女自身もブレイクし始めて……。

実在の劇場や劇団をもじって描く小劇場界の雰囲気は面白いし、トーナメント形式の演劇祭を戦っていく顛末はやや類型的ではあるけれど、けっこうワクワクする。ひとくせもふたくせもある劇団員たちの人間模様も興味深い。

ただ、読んでいくと、可愛くて頭もよくて運動神経もいい上に上品なお嬢さんであるヒロインに感情移入しにくかったり、怒涛のような展開がその割に簡単に進んでいくのがピンとこなかったり、この作者らしいちょっと洒落た描写が少し浮くような気がしたり、面白くなりそうな題材の割に、夢中になるほどの勢いはなかったのだけれど。

でも、このラストは好きだ。これでいいのだと思う。人生で、何が正解かなんてわかるはずもないんだから。

それぞれの変化とヒロインの決断。その後の結末は読んでいる人にゆだねればいい。そういう潔い終わり方が心地よかった。
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by kiki_002 | 2009-02-02 23:58 | | Trackback | Comments(0)
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