栃木県立美術館「躍動する魂のきらめき―日本の表現主義―」
今日から始まった県立美術館の企画展。

表現主義といわれても、私のような浅学非才の身の上では、具体的な画家の名前すら挙げられないのだけれど、どうやら普通は20世紀初頭のドイツで起こったムーブメントのことを指すようだ。カンディンスキーやマルクなどドイツの若い芸術家たちが起こした新しい芸術の動き。それに影響を受けた日本のアーティストの作品が「表現派」としてさまざまなジャンルに広がっていった。その様子を、絵画や彫刻だけでなく、版画・写真・演劇・映画・建築に至るまで、幅広く展示している。

展覧会の構成は、4つの章に分かれている。

まずは、表現主義を受け入れる土壌となる、当時の日本の絵画などを展示した「序章:予兆」。淡々と描かれたように見える風景の中の、力強さが印象に残る。

「第1章:表現Ⅰ-生命主義」では、活き活きとした命のきらめきが感じられる作品が数多く展示されている。そこでは、村山槐多の「自画像」など、多くの人物画が印象に残る。顔かたちを映すだけでなく、その人の内面を、あるいは自分自身の自我を意識して描かれた多くの顔が、何かを訴えかけるように並んでいる。「拳の舞妓」なども、独特の雰囲気が面白かった。

次の「第2章:表現Ⅱー影響と呼応」では、日本で独自の広がりと豊かさを見せ始めたこの表現主義の、絵画だけにとどまらない多くの収穫を見せている。萬鉄五郎の絵画を並べて展示してある辺りの面白さは、ぜひ実際にご覧になっていただきたい。また、演劇や映画などの資料も興味深いものがあった。

「第3章:表現Ⅲ-生活と造形」では、日本の表現主義が芸術上の思想などから離れ、しだいに生活の中のひとつの流行としての広がりを見せる様子を展示している。「表現浴衣」などというものが売り出されたりしているというのが、面白かった。

この企画展は、平成21年6月15日まで開催中。

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by kiki_002 | 2009-04-26 23:43 | 美術 | Trackback | Comments(0)
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