「配達あかずきん 成風堂書店事件メモ」
著者:大崎 梢
出版社:東京創元社(創元推理文庫)
発売日:2009/3/27

本屋さんを舞台にした、連作短編のミステリー。こう書いただけでも、本好きな人なら、面白そうだと感じてくれるのではないだろうか。

だいたい、こういう日常の謎系のミステリーには目がないんだよね。北村薫さんの「空飛ぶ馬」とか、大好きだし。それで舞台が本屋さんときたら、もう読んでみないわけにはいかない。

この1冊に6篇の作品が収められているのだけど、作品ごとのテイストはけっこうバラエティに富んでいる。もちろん共通するのは、どの作品にも本が登場し、それについて語られる部分があること。登場人物たちも本に対して、それぞれの思い入れがあったりするのが楽しい。

主人公は、書店に勤める24歳の杏子。しっかり者で心優しい彼女が出会う、いくつかのささやかな謎。彼女と共に謎を解くのは、アルバイトの多絵。勘が鋭い多絵のおかげで、さまざまなものが見えてくるのだ。

そして、表題作になっている「配達あかずきん」に登場するアルバイトのヒロは、律儀で生真面目な美少女。注文された本の配達に出かけた彼女の巻き込まれた事件について最後まで読んだとき、その不器用な生き方がいとおしく感じられた。

「六冊目のメッセージ」では、事件というほどのことは起こらない。入院見舞いにもらった本を、選んでくれた書店の人を探しにきた女性……。物語の中で語られる本がとても魅力的なのと、ロマンチックな結末が楽しい作品。

どうやら、この「成風堂書店事件メモ」はシリーズとなっているらしい。となると、また杏子や多絵やヒロと会うこともあるだろう。そう思うとワクワクしてくる。
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by kiki_002 | 2009-05-07 23:57 | | Trackback | Comments(0)
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