劇的朗読劇「苦情の手紙」
平成21年5月9日(土)18:00~、博品館劇場にて。

作・演出/中野俊成

出演/水木英昭×田中真弓×宮本大誠

キャスト三人による劇的朗読劇。
アパートの下の部屋に住む女が、上の部屋に住む男に苦情の手紙を出す所から話しは始まる。二人の手紙のやりとりに、もう一人の男が加わり事態は思わぬ展開に。
やがて三人の関係のあやが絡まりはじめそれぞれの思いが浮き彫りに。引っ越す事になった男1に女はどういう態度をとるのか。手紙とメールでしかコンタクトを持たない三人の行方は… 。
笑いがたっぷりの70分間の朗読喜劇。(水木プロデュース公式HPより)


ステージには椅子が3つ。そこに登場した3人のキャスト。中央の椅子には水木さん。向かって右に田中さん、左には宮本さん。

ますは田中さんの朗読から、物語は始まる。

上に書いた内容のとおり、女が読むのは苦情の手紙。木造アパートの上の階に住む男に対して、騒音についての苦情を書いている。

確かにアパート住まいをしていると、周囲の部屋の物音が気になる。訪れてきた人との話し声や電話での話し声、大きな音でテレビや音楽をかけたり、掃除機や洗濯機などの生活に関する音だって、けっこうよく響くものだ。もちろん、周囲の住人の出す音が気になる分だけ、自分の出す音にも気を使う。仕事で帰宅が遅くても、遅い時間に洗濯や掃除をするのは遠慮するし、時間帯によっては単に歩くだけだって、あまりドスドスと音をさせないよう、神経を使うものだ。

ただし、気になっても、実際に苦情を言ったり、手紙を出したりするってことは滅多にないような気がする。結局はお互い様だから、と思うものだしね。

ところが。この女性は、言葉遣いこそ丁寧だけれど、なかなか手厳しい。具体的な指摘の数々に、2階の男性は、グウの音も出ないようだ。……いや、そもそもこの男性、なんとも人が良さそうなのだ。いくつもの苦情に、多少の反論をしながらも、ガッチリと言い返されて結局謝ることになる。

そのやりとりを聞いていても、うれしいとついついスキップをしてしまう、などというような、なんとも大らかで明るいその男性の性格が伝わってくる。次第に苦情がエスカレートし、言いがかりか?とも思うような、あるいは他の人なら怒り出すような細かいことにまで口を出されても、素直に謝る男性が微笑ましい。

この大らかで人のいい男性を演じる水木さんが、ホントにハマってるんだよねぇ。この役を誰が演じるかで、ずいぶんニュアンスが違ってくるんじゃないだろうかと思いながら観ていた。

一方、その男性のところに、迷惑メールが来始める。律儀に「配信不要」と返信しているうちに、メールはエスカレートしていって……。

主人公の、観ていて歯痒いほどの人の良さをチャーミングにさえみせる水木さん。辛らつなようでいて、しだいに一種の愛情を感じさせる女性の微妙な心のアヤをキッチリと表現する田中さん。いろいろなパターンで主人公をカモにしてしまう、メールの男のちゃっかりしたキャラクターを、憎めない雰囲気で演じる宮本さん。

それぞれの個性が際立ち、笑って笑って、最後に少しだけしんみりする、そういう朗読劇。観ていると次第に他のキャストでも観てみたくなるのは、脚本がよくできているからだろうか。

カーテンコールでは、水木さんの気配りで、田中さんがクリリンやルフィの声を演じてくれたのも楽しかった。
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by kiki_002 | 2009-05-09 23:52 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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