花組ヌーベル第2回公演「盟三五大切」
平成21年6月6日19:00~、下北沢駅前劇場にて。

原作/四世 鶴屋南北
脚本・演出/加納幸和
出演/加納幸和、山下禎啓、北沢洋、松原綾央、小林大介、美斉津恵友、谷山知宏、丸川敬之


こなたは鬼じゃ、鬼じゃぞいやい。

如何にも鬼じゃ。
身共を鬼には、おのれら二人が致したぞよ。

忠臣蔵の義士として仇討ちの機会をねらう不破数右衛門(ふわかずえもん)は、
今は源五兵衛(げんごべえ)と名を変えて日々を送っている。
彼が入揚げている芸者の小万は、
実は三五郎という船頭の妻だった。

二人に騙されて百両の御用金を失った源五兵衛は、
冷徹な殺人鬼と化す・・・。(公式HPより)


昨年、堀越さん目当てで観始めた花組芝居。観始めると面白くて、今回堀越さんは出演されないけれど、やはり観に行くことにした。

さてこのタイトル、「盟三五大切」と書いて、『かみかけてさんごたいせつ』と読みらしい。不破数右衛門が登場するということで、『仮名手本忠臣蔵』の外伝となる話のようだ。

昭和51年に復活上演されて以来、現在でもしばしば上演されているということだけれど、残念ながら歌舞伎での上演を観たことはなかった。

で、今回の舞台。

……えっ?舞台の上を見ると、どうやらお通夜らしい。花で飾られた祭壇。白い布団に横たわる死者。テーブルの上には、ビールやお茶の用意がされている。現れ始める黒いスーツ姿の男たち。

え?え?と思ううちに、そのスーツ姿のまま、浪人や芸者や船頭たちを演じ始める。これがまた、奇妙な具合に面白いのだ。

通夜の舞台装置がなぜだかうまく時代物の場面場面にはまったり。ヒゲ面に黒スーツの男が、美しい芸者の役を演じても不思議と違和感がなかったり。屏風がやたらと上手く使われていたり。さまざまな洒落の効いた小道具が登場したり。いやぁ、どうやったらこういうことを思いつくんだろう?

話そのものも、またなんとも面白い。これでもかというくらいの因縁話、偶然や奇妙な巡りあわせで、男と女、親と子、兄弟、主従、そういう人と人との関係やそれを動かす運命というものの残酷さがひしひしと描かれていく。

凄惨な場面もある、ややブラックな物語なのに、決して重すぎず、暗すぎず、笑いを交えて、しかし、どこか切実に進んで行く。

この演目を、歌舞伎でも観てみたくなってしまったけれど、今回の舞台のややシュールな味わいは、きっとほかでは見られないモノなのだという気がした。
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by kiki_002 | 2009-06-06 23:59 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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