「ちんぷんかん」
著者:畠中恵
出版社: 新潮社(新潮文庫)
発売日: 2009/12/1

これは、大好きな「しゃばけ」シリーズの第六弾。前回は長編だったけれど、今回はまた短編連作のスタイルに戻っている。

前作「うそうそ」では、あんなに身体の弱い若だんながなんと旅に出て、波乱万丈な事件に遭遇してしまったのだけれど、今度もまたスゴイ。

なんといっても、とうとう三途の川まで行ってしまったんだから。長崎屋が大火事に巻き込まれ、煙を吸い込んで気がつくと、どうやらそこはこの世ではない場所だった……。いやぁもう、冒頭からビックリさせられたり、ハラハラしたいり。挙句に、なんとなく微笑ましい結末が、このシリーズらしくていい。

個人的に気に入っているのは、表題作の「ちんぷんかん」。見えないものを見る力を持った僧侶とその弟子のお話。若い僧侶が、自分の居場所を見出していく様子が温かく描かれていて印象的。もっとも若だんなの周りでは、見えないモノどころか物の怪たちが我が物顔で振舞っているけどね。

その他、若だんなのおっかさんの若い頃の恋や、若だんな自身の縁談、兄 松之助の縁談など、今回は恋愛がらみの話題が続く。

特に「はるがいくよ」では、可愛らしい女の子が若だんなのことを一番好きだと言う。……もっともこの娘も人ではなく、桜の花びらの精だというところが、いかにもこのシリーズらしい。

身体はものすご~~く弱いけれど、真っ当な心意気と気概を持った若だんなを中心に、妖たちが活躍する5つのほっこりと温かい物語がおさめられたこの1冊。寒いこの季節、こたつにもぐりこんで読むのにも、ピッタリかもいしれない。
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by kiki_002 | 2010-01-06 23:56 | | Trackback | Comments(0)
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