「能楽現在形 劇場版@世田谷」
平成22年1月16日(土)13:00~、世田谷パブリックシアターにて。

半能「高砂 八段之舞」
  シテ(住吉明神):片山清司
  笛:一噌隆之 小鼓:成田達志
  大鼓:亀井広忠 太鼓:観世元伯 ほか
能「邯鄲」
  シテ(盧生):観世銕之丞 ワキ(勅使):宝生欣哉
  アイ(宿の女主人):野村萬斎
  笛:杉信太朗 小鼓:幸正昭
  大鼓:亀井広忠 太鼓:大川典良 ほか

能楽のあらゆる可能性を求めて活動する「能楽現在形」。600年の歴史を誇る能楽がもつ“演劇”としての魅力を改めて見出し、舞台芸術としてのさらなる可能性を切り拓くことを試みます。

今回は気鋭の観世流シテ方をゲストに迎え、年明けにふさわしい祝言性豊かな半能『高砂』と、幻想的かつ演劇的な要素が凝縮された能『邯鄲』をおおくりいたします。
世田谷パブリックシアターならではの、劇場空間から発信する能楽の“現在形”にご期待ください。
(劇場HPより)


……遅ればせながら、週末観てきた舞台の感想を。

世田谷パブリックシアターでの『能楽現在形』を観るのは、2度目。前回は、幻想的な半能「融」と一大スペクタクルとなっていた能「舎利」とで、能楽堂とはまた違う能の面白さを堪能した。

さて、今回。左右と正面奥に向かう3本の橋掛かりを持つ、この劇場独特の能舞台。

まずは半能「高砂」。曲はよく耳にするけれど、観るのは初めて。

能舞台の外側、上手に地謡、下手に囃子方が座る。まずは地謡。上手にワキの宝生欣哉さんが、下手にアイの萬斎さんが、紋付袴姿で登場し、そして、正面のスクリーンが上がり、シテの片山清司さんがご登場。

特に最後の舞は、仕舞のお稽古で習ったこともあり、興味深く拝見した。

舞い終わると、シテは正面の橋掛かりを奥へと素早く立ち去って、すぐにスクリーンが降りてくる。


「邯鄲」では、一畳台が床から競り上がり、上からは灯りが下がってきた。

宿屋女将役の萬斎さんは、長い髪の鬘。ふだん狂言で見る美男鬘とはちょっと違うような気がした。

その女将が、とおりがかったシテに声をかけ、手にしていた枕を渡す。その枕で一眠りするうちに、使いのものが現れて皇帝として招かれる。

さきほど横になった一畳台がより高くせり上がり、全面に階段が現れ、その上でシテが舞う。しだいにまた台が下がってきて、そこからシテが飛び降りて、またひとしきり舞い、最後に一畳台に飛び込むと、宿屋の女将が起こしにくる。

長い人生を過ごしてきたはずが、粟の炊ける短い間に見た夢だったのだ……。

まあ、「邯鄲」は有名な話だけれど、こうして観ると意外にドラマチックに感じられる。特に、夢の最後の部分の舞から、台に飛び乗り、すぐにまた元の宿屋で目覚める部分は、知っているはずのオチなのに、なんとなくハッとさせられた。

三間四方の能舞台の外側に地謡や囃子方を置いたり、傾斜のついた橋掛かりや照明などを活用したり、能楽堂で観る能とはずいぶん雰囲気の違うものになっていた。
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by kiki_002 | 2010-01-21 23:56 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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