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ドキドキさせてよ

だって、好きなんだもん!


by kiki

プロジェクトあまうめ穴埋め企画「よせあつめフェスタ」

平成22年6月13日(日)16:00~、新宿シアターミラクルにて。

脚本/関村俊介(あひるなんちゃら)、三谷麻里子、櫻井智也(MCR)

演出/関村俊介(あひるなんちゃら)

出演者/
1.「ツイッター」
岡安慶子(北京蝶々)、三原一太(はらぺこペンギン!)

2.「明日バイトなんだけど」
堀雄貴(犬と串)、さいとう篤史

3.「ゴテンノーベ」
菊地奈緒(elePHANTMoon)、本山紗奈(荒川チョモランマ)、
湯舟すぴか(市ヶ谷アウトレットスクウェア)

4.「隅に置く」
石井舞、西恭一(The Soul Beat Ave.)、松木美路子(風琴工房)

5.「あさはかな魂よ、慈悲深い雨となって彼女の髪を濡らせ」
筧晋之介(エレクトリック・モンキー・パレード)、寺井義貴(ブルドッキングヘッドロック)、
堀越涼(花組芝居)

6.「赤い石」
堀川炎(世田谷シルク)、金丸慎太郎(国道五十八号戦線)

MC/オケタニイクロウ(オケラジ!)

舞台監督/喜久田吉蔵
照明/元吉庸泰(エムキチビート/虚構の劇団)
音響/影山直文(sons wo:)
音響協力/岡田 悠(One-Space)
楽曲提供/綱島慎平
動画作成/岡安慶子(北京蝶々)
HP作成/堀川炎(世田谷シルク)
制作・宣伝美術/池田智哉(feblabo)
制作/橋美和(少年社中)、佐藤成行、吉田高志、
小林大陸(Aga-risk Entertainment)、大木瞳(ガレキの太鼓)
票券管理/津留崎夏子(ブルドッキングヘッドロック)
演出助手/早坂彩、詩森ろば(風琴工房)

製作総指揮/松本隆志(Mrs.fictions)


突然キャンセルの出た小劇場。その支配人がツイッターでつぶやきいたことから始まり、たった2週間弱の準備期間で、90分の舞台を3公演!

企画の立ち上げから、キャストやスタッフが集まる様子、準備やチケットの売れ行きまで、ツイッターで追いかけながら迎えた公演日には、もう観に行くだけで楽しい気分になれた。

しかも、MCによる映像を使った前説で笑わせるなどイベントっぽいユルさを残したまま、芝居自体は、しっかりと完成度の高いものとなっていて、満足度高し。

当日パンフには、#anaumeのハッシュタグでつぶやいた人々のアカウントが乗ってたり、いろいろと細やかな気配りで、観客もしっかり楽しめた大人の文化祭。

6つの短編がそれぞれ楽しめる出来栄えながら、個人的には、5番目に上演された「あさはかな魂よ……」が印象的。

最近結婚して、すぐに別れて、でもその元妻をいまも愛している主人公。彼女は重い病で死に瀕している。

突然バンドをやろう!と言い出したのは、病床の彼女の心を癒すため。でも、自分は歌上手くないからコーラスね、という彼。

別れた理由は彼の浮気。それも、彼女の入院している病院の看護婦さんと。「もてちゃうのは、しょうがないだろ」みたいな能天気さと、「でも、それで彼女に優しくできる」というやや本音の感じと。

あるいは、薬の副作用で髪が抜けていく彼女の病室で、副作用の強さは薬が効いてるからと思って陽気に振舞ってしまい、人生で5本の指に入る勢いで怒られたり。

悲劇的な状況と、破天荒な登場人物の言動とのギャップが笑いを生みつつ、哀愁と愛しさを感じさせる。

笑いながらせつなく、しかも、それが重くなり過ぎない感じが心地よくて。

この主人公役を堀越涼さんに、と決めた演出氏の慧眼にひたすら感謝。

それから、4番目の「隅に置く」。

姉と妹の会話の自然さとおかしさ。メールで「死んでしまえ!」と送る姉妹喧嘩の本気な憎たらしさがステキ。

少しだけ登場する兄さんの冷静さがまたおかしくて。

時間や空間の制約からか、会話劇がほとんどだけれど、それぞれ違った面白さやよさがあり、今回始めて拝見した役者さんについても、またどこかで拝見できればいいなと思ったりした。

終演後、五円玉を取り替えていく「御縁作り」というイベントも楽しく、この企画に観客として参加できたことをうれしく思いながら帰途についた。
by kiki_002 | 2010-06-27 00:58 | 舞台