扉座サテライト公演『LoveLoveLove14』
平成23年2月5日(土)14:00~、すみだスタジオパーク「倉」(そう)にて。

構成・演出/横内謙介×田島幸

指導/有馬自由×犬飼淳治×鈴木里沙×田中信也
星川もも代×柳瀬亮輔×若井田久美子
ラッキィ池田×彩木エリ

舞台監督/鈴木利典

出演/松本亮、松原海児、藤田勇人、高嶋綾香(以上サテライト2年) 
青木牧子、石井佑弥、石田依巳架、香西静香、佐瀬恭代、関根麻里 
野田翔太、比嘉奈津子、菱沼真美、古田彩乃
本間伸和、山縣章二、山際春香、吉村彩

研究生の恋愛実体験をもとに作り上げた珠玉の恋愛オムニバス

あの瞬間、確かにあったストレートでがむしゃらな想いを全身全霊で描く恋愛オムニバス!
スカイツリーのふもと すみだパークスタジオ から
扉座サテライト14thデビュー!!(劇団扉座公式HPより)


観終わって駅に戻る道すがら、気持ちが昂ぶって微かに身体が震えているのに気がついた。

彼らの熱い思い、確かに受け取りました。

……いきなり帰り道の話でゴメンなさい。でもまずはここから始めたかったのです。

話は戻って。

錦糸町の駅に降り、途中で腹ごしらえをして会場に着く。まだ開演まで30分以上あるのに、すでに客席はずいぶん埋まっている。

受付も会場内で動き回るスタッフも、ほとんどが見覚えのある扉座の劇団員さんや関係者。これはさぁ、扉座ファンとしては楽しいよねぇ、と思いつつ、席を探す。

平らなステージを囲んで、三方に客席。たぶん150席くらいありそうだ。正面はすでに半分くらい埋まっていて、その中で見やすそうな席を探して座る。しかし、まだあまり人のいないステージ横の席が気になって、開演15分くらい前に移動。

下手側の最前列端の席に座ると、客入れの指示をしていた扉座の田中さんが、「上演中、その横の階段を役者が通りますので、お荷物等は椅子の下にお願いします」とのこと。おお!そうですか、それは楽しみ、と思い、荷物や上着を邪魔にならないよう慎重にしまう。

席はほぼ埋まり、追加でいくらか椅子を出したりするうちに、いよいよ開演。

この『LoveLoveLove14』は、扉座研究生が自らの体験を基に脚本を書き稽古した約80本もの短編から選ばれた数本の作品と、横内氏作やその他の作家の短編、歌やダンスなどを組み合わせ、「ロミオとジュリエット」を軸に構成した恋愛オムニバス。

まずは、ロミオとジュリエットの出会いの場面から、全員でのタップダンスで幕が上がる。

舞台となるスペースのすぐ横で観ていたため、彼らの踏むタップのステップがそのまま椅子を振るわせて、心地よくその響きに浸る。

合コンでの男女の本音や高校の卒業式での少女たちの思い、ややコミカルな女子会の顛末やかぶき仕立ての失恋劇など、さまざまな愛の物語が続く。

扉座の研究生となるために上京したときの大切な人たちとの別れ。両親が出会ったときの思い出や部活と恋との両立に迷う少女。

特に、女の子たちの恋心を等身大に描いた「会いたかった!」や「RUN」などの切なさが、ストレートにこちらの胸に沁みてきた。

また、夢のために旅立つ少女とその父との互いを思う気持ちを描いた「上京」で思わず涙ぐんだ。お父さんがパソコンで扉座について調べている場面などは、セリフで説明がなくても、娘を心配する気持ちと彼女の夢を認めたいという思いがとてもよく伝わってきた。

ダンスや歌では、想いの熱さがストレートに伝わってくる分、芝居以上に涙腺を刺激された。特に「Tonight」のダンスのカッコよさと、「Seasons of Love」を歌う彼らの涙が印象に残った。

横内氏提供作品の「カウントダウン」は、年末年始のテレビ特番に携わる若いスタッフとその彼氏や、さまざまな場所でそれぞれの思いを抱いて新しい年を迎える人々の営みが、切実に愛しく綴られていた。

遠距離恋愛のカップルが、バスのトラブル等で離れたまま年越しの瞬間を迎え、携帯もつながらなくなったとき、彼女の名を叫ぶ彼氏の声の誠実さが切なかった。

最後の「スクラム」は、芝居ではない。研究生が1人ずつ自分の最大級の愛の言葉を叫んで先輩にぶつかっていく。ストレートにこちらに伝わるその思いの熱さに、また思わず涙腺が緩んだ。

このまま夜の公演も観て帰ろうか、と思うほど感動して、チケットについて聞いてみると、当日券は出るとは思うけれど、とりあえず一杯なのでハッキリしない、立ち見になるかもしれない、とのこと。迷いながら、今回はこの感動を抱えたまま、帰ることにした。

正直に言えば、セリフの聞き取りにくいところもあった。歌で声が嗄れてしまっていたり、ダンスだってきっとすごく上手いとはいえないかもしれない。

身近な題材ではそれなりに説得力を感じさせるのに比べ、シェイクスピアのセリフやシチュエーションなどはまだしっくりくるとは言えない気がした。

けれど、そういう細かいことよりも、いま、ここでしか観られない、大切な何かを見せてもらったように思う。

身体が震えるほど気持ちが昂ぶるような芝居を、いったいどれだけ観ることができるだろう?観に行ってよかった。来年もきっと来よう。そんなふうに思いながら家路についた。
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by kiki_002 | 2011-02-05 23:58 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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