『鳥瞰図-ちょうかんず-』
平成23年5月21日(土)13:00~、新国立劇場小劇場にて。

作/早船 聡
演出/松本祐子

出演/渡辺美佐子、入江雅人、野村佑香、八十田勇一、弘中麻紀、浅野雅博、佐藤銀平、品川 徹

ものがたり/
東京湾岸のある町。そこは4分の3が埋め立てた土地で出来ている。かつて住民の多くは海から生活の糧を得ていたが、工業化による汚染と経済成長の中で海に生きる選択肢を捨てた。古い側の土地にある釣り船宿「升本」は3代続く老舗だが、今は地元の常連客相手に細々と営業している。

女将の佐和子と息子の茂雄が切り盛りするこの船宿には近所に住む個性的な面々が集まり、いつも賑やかだ。そんな夏のある日、見知らぬ少女が船宿を訪れた。ミオと名乗るその少女は出て行った長女の娘だと言う。

女将にとって初めて見る孫の顔。その来訪をきっかけに失われた海の記憶が語られはじめる・・・・・・。
(新国立劇場ホームページより)

実はこの手の舞台を自分で選んで観ることは少ない。でも、今回ご縁があって観ることができて、本当によかったと思う。

芝居のタイプや好みを超越して、心に残る芝居だった。(やはり食わず嫌いはよくないようだ)

小さな釣り船宿に集まる常連客同士のやりとりから始まる、ホームドラマのような物語。緻密でリアルなセット。感情移入しやすい、ごく平凡な登場人物たち。

ささやかな日常のやりとりから、親子、兄弟、そして夫婦のときに切なくときに優しい気持ちの交流を描いていく。

笑いもふんだんに取り入れながら、終盤の祖母と孫娘のやり取りには思わず涙してしまう。

そして、品川徹さん演じる老人の存在感と、大切なものを後世に残そうとして残せなかった悔いが、あとからじんわりと沁みてきた。

2時間5分の芝居なのに、ずいぶん長いこと、彼らと過ごした気がする。それぞれの言葉や表情が、いまもしっかりと目に浮かぶ、そういう舞台。

そして、じんわりと温かいものが胸に残る芝居だった。
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by kiki_002 | 2011-05-22 01:32 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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