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ドキドキさせてよ

だって、好きなんだもん!


by kiki

「レインマン」

この秋、「レインマン」が再演される。
6月30日にチケットが発売になるという。
その日は、10時前にぴあに行くつもりだ。

昨年(2006年)の2月、東京グローブ座でこの舞台を観た。

原作はあまりにも有名な同名の映画で、
ダスティン・ホフマンが自閉症の役を演じて、アカデミー賞をとった(らしい)。
(実は、この映画は観ていない)

トム・クルーズが演じた弟チャーリーに椎名桔平を、
ダスティン・ホフマンが演じた自閉症の兄レイモンドに橋爪功を配して、
その他のキャストは2人だけというシンプルな舞台だった。

チャーリーを演じる椎名桔平は、序盤はややテンションの高い台詞回しで、
一見、自信家のように見えながら
不安を抱えて、どこかバランスを欠いた人物を表現していた。

何が自分にかけているか気づかず、何を求めてよいかもわからないまま
焦りに似た何かに追い立てられるように、ただ走り続けている。
どんなにお金をかせいでも満たされない。
長く付き合っている恋人さえ信頼しきれない。

そんなチャーリーが父の死をきっかけに兄と出会い、自分の求めていたものに気づくのだ。

「チャーリーが笑うと僕も笑う。笑うのは好きだ」
ぎこちない言葉で、愛していると、お前を大事に思っていると、告げる兄。

兄と旅するうちに、死んだ父もずっと自分を愛していたことを知るチャーリー。
ようやく知った家族の愛に、序盤のいらだたしさが嘘のように、素直な笑顔を見せる。

セリフのないラストシーンでは、舞台上から幸福感があふれ出すようだった。

終盤、客席から鼻をすする音が絶え間なく聞こえるほど
観客は2人の旅に引き込まれていた。

これを観て、椎名桔平さんにちょっと惚れた。
すらりとして姿がよく、
屈折と人恋しさ、男っぽさと繊細さ、強さと弱さ、さまざまな表情をみせてくれた。

そして、橋爪功さんの演技といったら!!
この方の演じたレイモンドの人物像の確かさが、舞台を支えているのだと思う。

このメインキャスト2人は昨年と変わらず、
演出も昨年と同じ鈴木勝秀氏。
絶対、今年も観に行く。
by kiki_002 | 2007-06-28 22:36 | 舞台