アントニオ・ガデス
2007年 07月 23日
昨日、読んでいた本の中にその名前を見かけた。ただそれだけで、胸の奥が少し熱くなった。
初めてその人の姿を見たのは、たぶんまだ学生だったころ。
テレビの深夜放送で、観るともなしに観始めた一本の映画の中に彼はいた。
それは、カルロス・サウラ監督、アントニオ・ガデス主演の「カルメン」だった。
なんの予備知識もなく観たその人に、いやその人の踊りに、あっという間に惹きつけられた。
深夜の稽古場だろうか。男と女が踊っている、ただそれだけでドキドキするくらい艶めいていた。
数年経ってアントニオ・ガデス舞踏団が来日したときには、迷わず観に行った。
同じ人間とは思えないほど美しい生き物がそこにいた。
そのときの彼はもう、けっして若くはなかったはずだ。
なのに、映画の印象より、いっそう鮮やかに、かつ気高いほど真摯に踊っていた。
ステージの中央に立つ姿がいまも目に浮かぶ。
彼が亡くなったのは2004年の7月、もう3年まえのことになる。
あの美しい人を観ることは、もうできないのだ。そう思うと世界が少し色褪せる気がする。
初めてその人の姿を見たのは、たぶんまだ学生だったころ。
テレビの深夜放送で、観るともなしに観始めた一本の映画の中に彼はいた。
それは、カルロス・サウラ監督、アントニオ・ガデス主演の「カルメン」だった。
なんの予備知識もなく観たその人に、いやその人の踊りに、あっという間に惹きつけられた。
深夜の稽古場だろうか。男と女が踊っている、ただそれだけでドキドキするくらい艶めいていた。
数年経ってアントニオ・ガデス舞踏団が来日したときには、迷わず観に行った。
同じ人間とは思えないほど美しい生き物がそこにいた。
そのときの彼はもう、けっして若くはなかったはずだ。
なのに、映画の印象より、いっそう鮮やかに、かつ気高いほど真摯に踊っていた。
ステージの中央に立つ姿がいまも目に浮かぶ。
彼が亡くなったのは2004年の7月、もう3年まえのことになる。
あの美しい人を観ることは、もうできないのだ。そう思うと世界が少し色褪せる気がする。
by kiki_002
| 2007-07-23 23:01
| 舞台