人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ドキドキさせてよ

だって、好きなんだもん!


by kiki

「狂言ござる乃座 in KYOTO 2nd」

昨日9月24日(月・祝)、日帰りで京都へ行ってきた。

主たる目的は萬斎さんが主宰する「狂言ござる乃座」なのだけれど、朝早い時間に出発し9時少し過ぎには京都に到着。午前中、下鴨神社へお参りし、名物のみたらし団子を食べ、お香の店や和装小物の店などを見て歩き、お昼にはシーズン終了間近の鱧料理を食べるなど、まずはしっかり京都観光。

そして午後は、いよいよ金剛能楽堂へ。開演は14時。

小舞「七つ子」 野村裕基

小舞「鉄輪」 野村萬斎

狂言「文荷」 太郎冠者:野村万之介、主:高野和憲、次郎冠者:石田幸雄

狂言「靱猿 替之型」 大名:野村万作、猿曳:野村萬斎、太郎冠者:深田博治、子猿:野村裕基

裕基くんの小舞は、謡も動きも一生懸命な感じが可愛い。次に舞うために後ろで控えている萬斎さんは、どんな気持ちで息子を見ているのだろう。

次の「鉄輪」では、凄惨な筋立ての舞を、思いつめた物狂おしい雰囲気で舞う萬斎さんがなんとも言えず美しかった。会場中が張り詰めた緊迫感で静まり返る中、思わず顔がニヤけてきて困ってしまったほどだ。

「文荷」では、納得のいかない文を主の言いつけでいやいや運ぶうちに、その文を破いてしまう2人の家来の話。最後に主が現れると、破いてしまったくしゃくしゃの文を必死にたたんで「お返事です」と取り繕うとする様子がなんともおかしい。万之介さんの雰囲気が話にあっていて、ますます笑いを誘う。

そして「靱猿」、実はこれを観たくて京都まで行った。もう裕基くんも7歳だということだし、もう少しすると、万作さん、萬斎さんと裕基くんでこの狂言を演じることもなくなってしまうだろう。今のうちにこれを見ておきたいのだ、と友人に言われて思わず納得し、京都行きが決定した。

今回は「替之型」の小書(特殊演出)のため、通常の型とは大名の装束が異なり、猿唄と子猿の舞が長くなっていたらしい。そのおかげで、子猿の可愛らしさと萬斎さんの声をたっぷりと堪能できた。

終演後、まだ帰りの新幹線までには時間があったのだけれど、なんだかすっかり満ち足りてしまって、あまりうろつきもせずに駅へ向かった。遠かったけれど行ってよかったと思う。
by kiki_002 | 2007-09-25 22:54 | 舞台