「狂言ござる乃座 38th」
平成19年12月1日(土)14:00~、国立能楽堂にて。

「鬼瓦」
大名:野村万作、太郎冠者:竹山悠樹

「鳴子」
太郎冠者:野村萬斎、次郎冠者:深田博治、主:野村万之介

「岡太夫」
聟:野村萬斎、舅:石田幸雄、太郎冠者:月崎晴夫、妻:高野和憲

この週末も、国立能楽堂で狂言を観た。

「鬼瓦」の冒頭、訴訟のために京に滞在していた遠国の大名が、訴訟も無事に終わり、国へ帰れることになった……、というところまでは一週間前に観た「入間川」と同じ設定。こういうのは、決まったパターンなのだろうか。

で、この「鬼瓦」では、大名が国へ帰る前に、因幡堂の薬師如来に参詣するのだが、そこで見かけた鬼瓦が、国に残してきた妻と似ている、と言い出す。女性を鬼瓦に似ているというのもずいぶんな話で、奥さんが聞いたら怒るだろうと思うのだが、その妻を思って泣く様子を見ると憎めない。泣いた挙句に、まもなく国へ帰れるのだと、気を取り直す大名の無邪気な様子にほのぼのする。

次の「鳴子」は、豊かに実った山の中の田んぼに鳥が来て稲を荒らすのを防ぐため、主人が2人の家来に鳴子で鳥を追い払うように言いつける。命じられた太郎冠者と次郎冠者は言われたとおりに鳴子で鳥を追うが、途中で主人が酒樽を差し入れたため、しだいに酔って、謡ったり舞ったりし始め、ついにはすっかり寝入ってしまう。帰りが遅いので様子を観に来た主人と太郎冠者のやりとりがなんとも言えずおかしい。

ここでは、鳴子にちなんだ引く物尽くしの謡と、太郎冠者・次郎冠者が左右対称にたっぷりと舞う様子がみどころ。個人的には、すっかり眠ってしまったのを主人に見つかり、最初は寝ぼけていたのが、ふと我に返って「お許されませ」と頭を下げる間のよさがなんとも言えずおかしかった。

最後の演目は「岡大夫」。
婿の訪れを準備を整えて待つ舅。そこへ登場した婿が、自ら「舅に可愛がられる婿でござる」と名乗るのが、まずおかしい。遅くなったと急いで舅のところへ案内を請う。この婿入りのために着るものなどもあちこちから借りて、緊張しているはずなのに、どこかとぼけた人の良さそうな婿がなんともいい感じ。

もてなしに出された蕨餅、どうしてもその名前が覚えられない婿殿。妻の好きな漢詩の中にもその名があると教わってきたので、帰ってからそれを作ってくれと妻にせがむのだが……。

なぜこんなに蕨餅の名前が覚えられないの~、と笑ったこの日の帰り道、友人との会話の中で、同じものの名前を何度も繰り返してたずねてしまい、あれ~、さっきの蕨餅と同じだわ、とまた笑ってしまった。
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by kiki_002 | 2007-12-02 23:03 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
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