朝、職場に向かう路上で突然、爽やかな甘さと青さを感じさせる香りに気づいた。道沿いの花壇に、ラベンダーが咲いているのだ。

昨日だって一昨日だって咲いていたのかもしれないけれど、ちっとも気がつかなかった。立ち止まって花を見る余裕もなく、毎日を暮らしているのだろう。

……それでも、今朝のラベンダーや6月の夜道で香ったクチナシのように、花はただその色や形だけでなく、ときにはその香りでわたしを惹きつける。

そして、見えなくても、香らなくても、花は花。どこかで咲いていると思うだけで、救われる気がするのだ。

ヨーロッパでは、花屋で切花を買うとき、もっとも見頃に開いた花を買うそうだ。今日ちょうどそんな話を聞いた。一方日本では、花は贅沢品なのだろうか、できるだけ長く楽しめるように、つぼみのうちに買うことが多いのだと。

それはでも、経済的だからってコトだけじゃないんじゃないの?聞いていて私は思った。

そのとき一番いい形に整えられたものを愛でる国の人と比べて、日本人は開いていく花の変化に風情を感じるんじゃないだろうか?

徒然草にこんな一節がある。

『花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは。雨に対ひて月を恋ひ、垂れこめて春の行方知らぬも、なほ、あはれに情深し。咲きぬべきほどの梢、散り萎れたる庭などこそ、見所多けれ。』

つぼみを見て、これから開いていく様子に思いを馳せ、見頃だった花が萎れ始めるようすに、哀れを感じたり。

まあ、これは勝手な想像。実際のところはわからないけれど。

たまには理由もなく花を買って、部屋に飾ってみるのもいいかもしれない。
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by kiki_002 | 2008-07-11 23:56 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)
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