「蒲公英草紙 常野物語」
著者:恩田陸
出版社: 集英社(集英社文庫)
発売日: 2008/05/25

常野物語というシリーズの「光の帝国」という本を以前読んだことがある。常野と呼ばれる不思議な力を持った一族についての物語。静かで、自分たちの運命を受け入れる強さを持つその人々を描いたその本はとても魅力的だった記憶がある。

書店でこの「蒲公英草紙」を見かけたとき迷わず手に取ったのは、その本のことを思い出したからだ。この本にも、静かで知的で重い運命を背負いながら生きる常野の人々が登場する。

物語は、ある女性の一人称で始まる。彼女の少女時代の思い出。彼女のであった不思議な人たち。大切な美しい友人。そして、現れた謎の一家。

少女の目を通して描かれる物語は甘く優しく、しかし終盤になって突然動き出した過酷な運命に思わず涙がこみ上げてくる。悲しくも美しい物語。

泣いて、読み進むうちにまた泣けて、目が腫れてしまうのではないかと思った。しかしその悲しみを解きほぐすやさしくも不思議なできごとに、救われた温かな気持ちで読み終えることが出来る。

この常野の人々のことが、もっと知りたくなってしまった。またきっと、出会うことが出来るだろう。
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by kiki_002 | 2008-09-19 23:49 | | Trackback | Comments(0)
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