カテゴリ:本( 123 )
ファージョン作品集③ 『ムギと王さま』
著者:エリナー・ファージョン
訳者:石井桃子
出版社: 岩波書店
発売日: 1971/9/8

昨日、ふと本棚を見ると、なぜか1冊の本が目に付いた。『ムギと王さま』。そうだ、これは自分の大好きな本のひとつ。こんな天気のいいお休みの日には、読みかけの本を後回しにして、この懐かしい児童書を開くのもいいかもしれない。

作者自選による27編の子どものためのお話。学校にも行かず本に埋もれるように育ったファージョンが、70歳を過ぎて自ら選んだ珠玉の作品集。彼女はこの本で、カーネギー賞をはじめとするさまざまな栄誉を得ることになる。

儚く美しい夢のような短い話。ナンセンスで滑稽な話。あるいは子どもの日の小さな冒険やときめきに満ちた話。さまざまなタイプの物語がある中で、特に好きな作品が2つある。

ひとつは、「〈ねんねこはおどる〉」。10歳の少女と110歳の曾祖母のささやかな暮らしに訪れた危機と、彼女たちに伝えられた子守唄のもたらす小さな奇跡。110歳のカーフューばあちゃんの愛らしさや、それをこころから慈しむグリゼルダの健気さに、心が洗われるような気がする。

もうひとつの作品は「しんせつな地主さん」。これは、そう、なんて言ったらいいんだろう?読むたびに、どうしてか泣けてきてしまうのだ。

金持ちでケチで冷酷なロバート・チャードンが、愛した妻とその忘れ形見の小さな娘のために変わっていく姿が、素朴な言葉で綴られていく。昔話のような、あるいは寓話のような、そして、私にとってはとてつもなく美しく思われる物語。これを書いたファージョンという人は、きっと人間というモノを信じていたのだろう…・・・。これを読むと、そんな気がしてならない。

エリナー・ファージョンの本では、この『ムギと王さま』と並んで『リンゴ畑のマーティン・ピピン』という本も大好きな作品なので、機会があったらぜひ併せて読んでみていただきたい。

なお、手元にあるのは分厚いハードカバーだけれど、岩波少年文庫からは『ムギと王さま―本の小べや〈1〉』と『天国を出ていく - 本の小べや〈2〉』の2冊に分けて出版されているようだ。

こうしてみると、自分の核にある部分というのは、子どものころからほとんど変わっていないのかもしれないなぁ、などと思ってみたり。そんなふうに過ごす休日もたまにはいいものだ。
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by kiki_002 | 2009-11-24 23:57 | | Trackback | Comments(0)
ぴあMOOK 『小劇場ワンダーランド』
う、1800円プラス消費税は、正直ちょっと迷う金額だけれど、パラパラとめくってみたら、けっこう読み応えがありそうだったので、購入。

中でも一番誌面を割いているのは、小劇場の作家50人を紹介する「劇作家ファイル」。それぞれの作家やその方の所属する劇団についての説明やQ&Aなどを1ページずつ掲載している。

自分の好きな作家、書いた芝居を観たことある作家、観たいと思っていてまだ観たことない方、などさまざまな作家さんについての記事は、読んでいて楽しい。おお、柿喰う客の中屋敷さんも出てるじゃない♪

それだけじゃなく、めくっていくと役者のコーナーには玉置さんも載っていたりもした。スゴイなぁ、柿喰う客。

それ以外にも、野田秀樹さんと若いクリエーター3人の対談が載ったり、いろいろな舞台についての話題が楽しい1冊。
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by kiki_002 | 2009-11-14 01:56 | | Trackback | Comments(2)
横内さんオススメの1冊 「神話の力」
シアターガイドという雑誌を毎月買っている。公演情報やチケット発売情報、話題の舞台の紹介など、舞台関係の情報に加えて、やはり演劇関係の読み物のコーナーなどもある。

一昨日発売になった12月号もさっそくきて買ってパラパラとめくっていたら、『わたしの本棚』というコーナーに横内謙介さんが登場していた。

劇団扉座の主宰で、劇団のほとんどの作品の作・演出を行う他、歌舞伎からテレビドラマまで幅広いジャンルで活躍する横内さんと本との関わり。

子どものころからの読書遍歴と演劇との関係や、若き日の迷いや出会いなどを、ご自宅の本棚やこれまで読んできた本を通して語っていくインタビュー記事。現在稽古真っ最中の「サツキマスの物語」についての話題もあった。

その中で、横内さんが自ら「教科書」と呼ぶ1冊について語る部分が面白い。神話学者のジョーゼフ・キャンベルとビル・モイヤーというTVディレクターの対談録で、「神話の力」という本だ。

……って、あれ?その本、アタシ持ってるような気がする。

本棚をあさると、確かにあった。間違いない、これだわ。本棚でその隣に並んでいるのは、ロジェ・カイヨワの「神話と人間」。そう、神話学とかそういうものにちょっと興味があるのだ。ただしこの「神話と力」はザックリ拾い読みしただけで、きちんと通して読んでない。

横内さんは、その本に厚みが増すほどたくさんの付箋を貼っているらしい。そして、その付箋ひとつにつき1作書けるような言葉があるのだという。

物語の原型としての神話。これまで世界中で書かれてきた多くの物語や現代社会の中で起きている興味深い事件なども、神話から読み解くことができるのかもしれない。

そういえば、夏に観た「新浄瑠璃 百鬼丸」の感想を書いたとき、『神話的な普遍性』という表現を使った覚えがある。まんざら見当違いでもなかったようだと、ちょっとだけ自画自賛してみたり。

とりあえずせっかくなので、この本をちゃんと読んでみようとは思っている。400ページ以上ある分厚いハードカバーなので、電車通勤で読むにはちょっと不便なんだけどね。

ちなみにこの「わたしの本棚」ってコーナー、前号では花組芝居座長の加納幸和さんが登場していた。いやぁ、なかなかツボをついてくるなぁ。

「神話と力」
発行:早川書房
著者:ジョーゼフ・キャンベル、ビル・モイヤーズ
訳者:飛田茂雄

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by kiki_002 | 2009-11-04 23:58 | | Trackback | Comments(4)
グイン・サーガ第129巻「運命の子」
著者:栗本薫
出版社: 早川書房(ハヤカワ文庫)
発売日: 2009/10/10

先日のクラス会で、話をしていて気がついた。私がグイン・サーガを読み始めたのは高校のとき、図書館に並んでいたこのシリーズを手に取ったのがきっかけだった。そして、いまもこうして同じこのシリーズを読んでいるのは、なんだか不思議なことのように思える。

ミロク教もその聖地であるヤガも、なにか怪しげで不穏な雰囲気を放ち、ヨナが信じていたような素朴な信仰とはずいぶんと遠いものになってしまっているようだった。

とうとうその奇妙な姿の一端を現し始めたヤガから、必死で逃げ出そうとするスカールとヨナ。

それにしても、フロリーって人はけっこう魔性の女なんじゃない?いや、内気で慎ましやかで信心深い女性だということは重々知っているけど。

それにしたって、イシュトが王座を投げ打って彼女と逃げようとしたこともあったし、マリウスと互いに憎からず思いあっていたこともあった。そして、ヤガの街でヨナと再会してからは、やっぱりお互い意識しているようじゃないの。まあ、魔性……というより、恋に恋する少女、なのかもしれないけど。

ま、いま彼女が一番大切にしているのは、息子のスーティだってのは間違いないけどね。そのスーティ、これがねぇ、またホントにただモノじゃないよねぇ。あのイシュトとの間に出来た息子だから、っていう立場もあるけどね、なにしろ、いまじゃイシュトもゴーラ王だし。

でもそれ以上に、この幼子の持つ底知れない力はいったいどこから来るんだろう?グインもスカールも、この子を前にするとメロメロじゃないの。いっそ早くカメロンさんに逢わせてみたいくらいだ。どう考えたって、カメロンがこの坊やにぞっこんになるのは眼に見えてるんだけどね。

読みきれないのはイシュトの反応。あの人はねぇ。まだ心の底では、彼自身が幼い子どものようなものだから。それでも、少なくてもスーティの幸薄い弟ドリアンよりは、スーティを気に入るだろうとは思うけど。

相変わらずのグラチウスやイェライシャといった大魔道師たち。まあ、ヤンダルゾックよりはずいぶんと人がましい気はするけど、それでも、油断ならないことは変わりない。

そんな魔道師たちでさえ、あの子を手元に置きたがるのは、まあ人情からじゃないとしても、スーティという子どもの行く先は、どう考えても波乱万丈なものになりそうだ。

……それなのに、この子の育っていく様子を見るのことはもう無理なのだと思うと、本当に残念だ。

12月発売の130巻。これで彼女の残したグインはすべてなのだろうか。そう思うと、長い旅の途中で行き先を見失ったような、そんな気分になる。
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by kiki_002 | 2009-10-29 23:49 | | Trackback | Comments(2)
マンガ「魍魎の匣(もうりょうのはこ)」(3)
原作:京極夏彦
作画:志水アキ
出版社:角川書店
発売日:2009/7/17

昨日、友人が3巻を買いに行ったと聞いてあわてて自分も買いに行った。いつのまんか出てたのね、3巻。

その友人と話していて、意気投合したのは、志水アキさんの描く木場修が小説のイメージどおりだってこと。ゴツくて、頼もしくて、でもちょっと不器用そうで。いいんだなぁ、これが。

もちろん、京極堂も榎さんも関口くんも雰囲気出ててるよねぇ。榎さんと関口くんの探偵ぶりとか、木場修があの人の家を訪ねるところとか、原作ファンでもきっとほとんどの方がストレスを感じないで読めると思う。

物語はどんどん加速していく。絡み合ういくつもの謎が、京極堂の元に集まり、ひとつの絵となっていく。この事件の特徴は、ひとつのキャンバスの上に描かれたいくつもの無関係な絵が重なり合い、影響しあってしまっていることだろうか。

物語の中に登場するいくつもの小説が、登場人物の内面と物語の雰囲気を密接に結び付けていて興味深い。

事件の終わりがしだいに近づいてきているので、4巻が出るのが待ち遠しい気がする。
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by kiki_002 | 2009-07-22 23:57 | | Trackback | Comments(0)
グイン・サーガ第127巻「遠いうねり」
著者:栗本薫
出版社: 早川書房(ハヤカワ文庫)
発売日: 2009/6/10

彼女は亡くなったけれど、彼女の書き残したものは、こうして本となって私の手元にある。それがなんだか不思議な気がするのに、読み始めればいつもと同様、すぐに向こうの世界に引き込まれる。

ああ、イシュトがなんだか大人びて、王らしいことを言ってるじゃないの。そのくせ、やっぱり変わらずにチャーミングだし。

苦労性のヴァレリウスも相変わらず忙しそうにいろいろと駆け回ってるし。

そして遠いケイロニアでは、もうずっと前に語られていたあの厄災に、グインがとうとうたち向かっていくことになったようだし。

ヨナとスカールが入り込んだヤガの町は、ずいぶんと怪しげな風情だし。

こんなにもよく馴染んだこの世界、この中を歩くことができるのも、もうあと少し。彼女が残してくれたあと少しのグイン・サーガを読み進むのが怖いような気さえする。

あとがきを読むと、なんだか涙が出そうになる。何か予感めいたものがあったのだろうか。あるいは……。

すでにこの世の人ではなくなってしまったその人の言葉を、味わうようにゆっくりと読み進んだ。

物語の中では、何か大きな動きが近づいてくるような気配が感じられる。ややいつもと雰囲気の違うタイトル「遠いうねり」。それは何かの予感のような、あるいは地響きのような、そういう遠い気配。
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by kiki_002 | 2009-06-11 23:56 | | Trackback | Comments(0)
「沼地のある森を抜けて」
著者:梨木香歩
出版社:新潮社(新潮文庫)
発行:2008年12月1日

梨木香歩さんの作品には、ずいぶんハマった。いまではだいぶ文庫でも読めるようになったし、「西の魔女が死んだ」が映画化されたので、この作家の名前をご存知の方も多いだろう。

彼女の読み始めたのはもう10年近く前、その頃はまだ文庫にはなってなくて、自分としては珍しく、当時発売されていた作品はすべて、ハードカバーで買って読んだものだ。

……といいつつ、この作品は今回文庫になって、初めて読んだ。しばらくぶりに読んだ彼女の小説は、相変わらず不思議な透明感と生命力に満ちていた。


この物語のキーとなるのは「ぬかどこ」。あのぬか漬けをつけるあれだ。主人公の久美が、叔母の死によって、一族の女たちが代々受け継いできたぬかどこを引き継ぐことになったところから、物語は始まる。

長い年月、女たちはそのぬかどこを毎日欠かさず掻き回し、手を入れてきた。しかしそれは、ただのぬかどこではなかった。ある日突然、ぬかどこの中に卵が現れ、その卵から孵ったのは、半分透き通った男の子だった……。

久美や卵から現れた少年、幼なじみのフリオ、そして酵母を研究する風野さん。

女であること・男であること、人間とその他のさまざまな形態の生命、私たちはどこから来て、どこへ帰るのか、そういうさまざまな思いが淡く浮かび行き交いながら、より深い根源へ向かっていく。

久美と風野さんは故郷の森を抜けて、沼にたどり着き、そして……。

この物語と交互に、もうひとつSFめいた不思議な物語が語られ、何の説明もないまま、平行して進んでいく。そのふたつが響き合い、ともにどこかへ向かおうとしているのか。

生命について、そして自分とは。足元を見つめるように、そういうことを思わされる、そういう物語。
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by kiki_002 | 2009-06-04 23:58 | | Trackback | Comments(0)
「銀の檻を溶かして」 薬屋探偵妖綺談
著者:高里椎奈
出版社:講談社(講談社文庫)
発売日:2005/5/15

本屋で何気なくこの本を手に取ったのは、背表紙に書かれていた薬屋探偵妖綺談というシリーズ名に惹かれたからだった。しかし、棚から抜き出して表紙を見たとき、正直に言えば少しだけひいた。

茶髪の美少年と黒髪の青年、そして赤毛の男の子という3人が黄昏時の空を背にして立っている。アニメ風のイラストが、ライトノベルを思わせる雰囲気で、いやライトノベルも決して嫌いではないのだけれど、ちょっと電車の中で読むのに照れくさいくらい可愛らしい表紙なのだ。

どうしようか?と少し迷ったけれど、結局レジに向かった決め手は、裏表紙の解説の「謎解きはあくまで本格派をいく第十一回メフィスト賞受賞作」というフレーズだったかもしれない。

そして、本文に入る前に冒頭の登場人物紹介の欄を見ると、主人公グループはどうやら妖怪や妖精のたぐいらしいのだ。

怪しげな薬屋を営む奇妙な3人組。彼らの副業は、人の世で起きた人ではないモノたちの起こした事件を、解決する……というか隠蔽(?)することなのだけれど。

雪の上に描かれた巨大な妖精の謎で物語は始まる。そして、薬屋への2つの依頼がしだいに重なり合い、謎はいっそう深まって行く……。

やはり作品のなによりの特徴は、個性的な登場人物の造形だろうか。主人公グループはもとより、友人の悪魔(?)や真っ赤な髪をしたお寺の息子、その他多くの印象的な登場人物が活き活きと描かれている。

全体の流れや事件の謎解きが、ややわかりにくい点もあるけれど、すぐにこのシリーズの続きを買ってしまうくらい、彼らのことが気に入っているのかも知れない。
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by kiki_002 | 2009-05-29 23:52 | | Trackback | Comments(0)
もう2度と……
栗本薫さんが亡くなった。

その知らせを聞いて、自分自身でも思いがけないくらいショックを受けた。

……まず最初に思い浮かんだのは、やはりグイン・サーガのこと。それでは、あの長い長い物語がこれからどうなっていくのか、もう決して知ることはできないのだろうか。

イシュトの求婚を受けたリンダには、これからどうするのか。ヤガへ向かったヨナはどんな光景を目にするんだろう。まだ幼いスーティが父に逢う日が来るのだろうか。いつの日かグインの記憶は戻るのだろうか、そして最終刊で描かれる豹頭王の花嫁は?

たくさんの謎がまだそのままになっているのに。数多くの人々の運命が、その続きを語られるのを待っているのに。

彼女の死によって、ひとつの世界が時間を停めてしまったのだ。

そう、あれはすでにひとつの世界だった。主人公や主要な人物だけでも本当にたくさんの名前を挙げることができる。そしてそのほかにも、たとえばトーラスのゴタロ一家などを思い出すと、まるで古い知人のことを考えるように懐かしいのだ。

下町で居酒屋を営むゴタロ、戦争によって長男を失い、自らも目が不自由になるが、働き者で気のいい奥さんと片足が不自由ながらしっかりものの次男とかわいらしい嫁に囲まれ、平凡な人生をおくっている。

しかし、ときには運命のいたずらにより、ケイロニア王であるグインや、パロの王子マリウス、ゴーラの宰相カメロンなどがこの平凡な家族と出逢ったりもするのだ。

数え切れないほどの多くの人々、さまざまな街や村や砂漠、いくつもの国や地方。その世界がそっくり、彼女の死によって凍結されてしまった。

グイン・サーガだけではない。あの優しい目をした伊集院大介や、デビュー作で探偵役を務めた薫くん、推理ものには欠かせない山科さん、たくさんの愛すべきキャラクターたちのその後の消息を訊ねることは、もう2度とできないということなのか。

彼女の作品に最初に出会ったのは、まだ十代の頃だった。長年親しんできた多くの作品が、切れ切れに脳裏をよぎる。

この訃報に際して、今はただひとこと、ありがとうという言葉を。

そして……ご冥福を心からお祈りいたします。
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by kiki_002 | 2009-05-27 21:07 | | Trackback | Comments(0)
「夜は短し歩けよ乙女」
著者:森見登美彦
出版社:角川書店(角川文庫)
発売日:2008/12/25

もうなんていうか、はっぴ~な、はっぴ~な1冊。

先日、リンクを貼らせていただいているMegさんのブログ「櫻月」でこの本の感想を読んだら、なんとも面白そうだったので、さっそく手に取ってみた。

そういえば以前、この作者の「太陽の塔」と「きつねのはなし」を読んだことがあったっけ。2冊とも京都が舞台なのに、「おやッ?」と思うほどタイプの違う物語だった。それでも、どちらもやや奇妙な味わいがあって、好きなタイプの本だった記憶がある。

で、この「夜は短し恋せよ乙女」。恋にオクテな大学生『先輩』と彼が恋する『黒髪の乙女』、この2人の視点が入れ替わりながら、話は進んでいく。

『先輩』は、「太陽の塔」の主人公と同様、モテなくて、自意識がカラまわりしてしまう感じ。しかし、なんといっても彼の思い人『黒髪の乙女』のキャラクターがいいんだよねぇ~♪天真爛漫というか天衣無縫というか、天然というか、しかも超ポジティブで、礼儀正しく、謙虚なのだ。う~~ん、可愛いのよ、ホント。

そんな彼女が四季折々に出会う奇妙な事件。絶妙にすれ違いながら同じ事件に関わっていく『先輩』。そんな2人をとりまく奇妙で愛すべき登場人物たち。(個人的には、学園祭事務局長が好きだ)

どこからが現実で、どこからが妄想なのか、どんどんわからなくなり、実際にある京都という街が、エキゾチックで不思議なおとぎの国のように見えてくる。

ドタバタなのになんとなく優しくて、読み終わった後、幸せな気分になる。これはそういう大切な1冊。この作者の本をまた読んでみたいと思う。
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by kiki_002 | 2009-05-14 23:54 | | Trackback | Comments(2)
  
だって、好きなんだもん!
by kiki
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