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この週末……
土曜日。 仕事の関係で、行かなきゃならない会合がひとつ。

この日は仕舞のお稽古と、地元の音楽会の予定もあった。お稽古は先生にお願いして、仕事の後に時間をずらしてもらい、 その後、音楽会の方へも駆けつけることができた。

今回のお稽古では、けっこう細かいところまで見てくださった。う~~ん、どうやらまだ足元を見ちゃってるようだ。それとシテ謡が全然駄目だなぁ……。

音楽会は、合唱やソプラノのソロを中心に、弦楽四重奏やピアノも加わり、アットホームな雰囲気で、気持ちよく聴けた。

日曜日。下北沢で、花組芝居の「ハイ・ライフ」。ダブルキャストでマチネは竜組、ソワレは虎組。

堀越涼さんがご出演の竜組を最初に拝見。ああ、昨年他の劇団で観たのとはだいぶ印象が違う。なんていうか……妙に色っぽい。

崇高な雰囲気の音楽が降り注ぎ、白い光が差す中、白一色の衣装で現れた4人の男たちは、どうしようもないろくでなしだった……。

ソワレも「ハイ・ライフ」で、今度は虎組。 同じ脚本、演出もほぼ同じだけれど、演じる方が変わるとやはりずいぶん違うものだ。

なにしろ、物語を進めていく役割のディックが胡散臭い(爆) それだけでもずいぶん雰囲気が変わってくる。

音楽会や舞台について、詳しくはまた近日中に。……たぶんね。
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by kiki_002 | 2010-05-31 01:10 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)
扉座第45回公演 扉座人情噺『神崎与五郎 東下り』
平成22年5月22日(土)19:00~、座・高円寺にて。

作・演出/横内謙介

出演/
高塚旭(大衆演劇の役者。『おやまルンバ』で大ブレイク中):市川笑也(客演)
宇佐見(高塚の先輩役者だったが、いまは舞台と縁のない酔っ払い):六角精児
亀吉(高塚の劇団の役者。高塚や宇佐見より年上ながら、人が良くて子分気質):岡森諦
こまめ(高塚と同じ劇団のベテラン女優):中原三千代

由希子(居酒屋一力の女将の娘。入院中の女将に代わって店を切り盛り):高橋麻理
マサ(一力の常連。電気工事会社勤務。泣き上戸):犬飼淳治、 
山本(一力の常連。小さい鉄工所を経営。笑い上戸):鈴木利典、
姫子(一力の常連。家具屋の跡取り):鈴木里沙、
昇平(宇佐見のケンカ相手):新原武、
ネネ(昇平の彼女):江原由夏

アンサンブル:上土井敦、串間保彦、江花実里、吉田有希

赤穂の浪人、神崎与五郎は、大石内蔵助の内命を帯びて、京から江戸へ向かった。
やがてさしかかる箱根の山の、とある茶屋で休んでいるところに、
峠の馬方・丑五郎というならず者に言いがかりをつけられる。
しかし討ち入りという大事を前に、与五郎は我慢を重ねて恥辱を受けたまま去る。
後日、それが義士の一人であったと知った丑五郎は、深い後悔に泣き伏したのだった……。

……という講談や浪曲でお馴染みの忠臣蔵のエピソードを
“笑いと涙”満載で扉座新作人情芝居に仕立てておおくりいたします。
(公式HPより)


そんな訳で扉座と澤潟屋のコラボ。これはねぇ、もう観なくちゃ!って気になるでしょ?会場の座・高円寺もけっこう好き。でも、ここで笑也さんを観るとは思わなかったなぁ。

ここは、居酒屋一力。どうやら昨夜、常連の1人が店でケンカして、店内をグチャグチャにしちゃったらしい。それを徹夜で片付けた女将代理の由希子は機嫌が悪い。

集まり始めた常連も遠慮気味。そこへ昨夜暴れた張本人である宇佐見がやってくる。どうやら昨日のことはまったく覚えていないらしい。ますます機嫌が悪くなる由希子。

そこへ宇佐見を訪ねてきたのは、『おやまルンバ』で大ブレイク中した大衆演劇界のスーパースター高塚旭。自分の初座長公演に、かつての当たり役だった「神崎与五郎 東下り」の馬子役で出演して欲しいと、宇佐見に頼みに来たのだった。

かつて人気役者だった宇佐見は、女性関係のトラブルやギャンブルによる借金など数々の問題を起こして劇団を去り、いまはタクシーの運転手をして暮らしていた。しかし、舞台への思いは経ち難く、今回の高塚の申し出を聞いて天にも昇る気持ちになるが……。

「神崎与五郎 東下り」の稽古風景や一力でのやり取りなど、ベテランと中堅、若手が気持ちのいいチームワークで扉座らしい芝居を進めていく。

特に、笑也さんのチャーミングさはなんていっていいか!キリリとした女剣士や妖しいマクベス夫人など、これまで拝見した役柄とはまったく違って、今どきのオシャレな男性で、今は売れっ子だけれど、下積みの長さを感じさせる誠実さと不器用さを感じさせる役者 高塚旭を魅力的に演じている。

もうねぇ、なんていうか、お茶目な感じが満載で、楽しそうなんだよ~~~。きっとホントは苦労なさったことも多いだろうけど、でも!やっぱり楽しそうに見えるの。これはねぇ、いいもの見せてもらった~~と思います。

一力の常連を演じる扉座の中堅チーム。泣き上戸のマサと笑い上戸の社長、そこに突っ込みをいれる姫子の3人のコンビネーションがバッチリで、観ていて安心感があった。

宇佐見のケンカ相手 昇平と彼女のネネ。コミカルなんだけどけっこうキーになる役で、一力メンバーとの距離感の変化とか、宇佐見とのやり取りとか見せ場も多かった。

女将代理の由希子を演じた高橋麻理さん。キレイだし、スタイルいいし、いろいろと複雑な思いをややぶっきらぼうに、そして繊細に演じていて素敵だった。

ベテラン勢はもう言うまでもなくて、中原さんが言いにくいことを言う様子や、日頃親分肌に見える岡森さんの子分キャラなど、観ていて引き込まれた。

主役である六角精児さん。一力メンバーや昇平たちと、笑也さんと、中原さんと、岡森さんと、それぞれどのやり取りも味わい深かったが、特に高橋麻理さんとの会話が印象に残る。

劇中劇で演じられる「神崎与五郎 東下り」の見せ方も楽しくて、稽古場で演じられる前半はもちろん、ラスト近くに意外な形で演じられる後半部分は、不思議な充足感があった。

陳腐な言い方になってしまうけれど、笑いあり涙あり、思わずホロリとさせらる人情噺。観終わった後に残る少しほろ苦い温かさが、この劇団らしさのようにも感じられた。
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by kiki_002 | 2010-05-30 10:22 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
予告!しゅうくりー夢次回公演『女探偵vs怪奇探偵』~Case File:鬼~
おお!しゅうくりー夢次回公演のチラシ届いた!!

もう夏公演のことを考える季節なのね。……って、そういえばこの前チケットをとった「ファアストの悲劇」だって7月だったっけ。例によって画像の掲載許可をいただいたので、ここに載せてみます。

しゅうくりー夢 25周年記念公演 夏の陣!
しゅうくりー夢vol.49
『女探偵 vs 怪奇探偵』~Case File : 鬼~


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公演日時/2010年7月21日(水)~7月26日(月)
会場/中野ザ・ポケット
料金/全席指定 4,000円(前売・当日共)

7月21日(水) 19:00
7月22日(木) 19:00
7月23日(金) 19:00
7月24日(土) 14:00/18:00
7月25日(日) 14:00/18:00
7月26日(月) 14:00

25日(日)18:00の部は、終演後トーク中心の無料イベントあり。
26日(月)14:00の千秋楽は「千秋楽スペシャルバージョン」の上演につき、
上演時間が若干長くなります。

作/松田 環
演出/島田朋尚
出演/松田 環、横井 伸明、
宮田 彩子、鈴木 優介、憩居 かなみ、
田中 精、湯田 昌次、
柳瀬 昌計、梅田 泉、岡田 奏、
山本 育子、鈴木 香織、池田弘子
島田 朋尚、
更井 孝行
ほか

いや~~このタイトル見ただけで、ワクワクするよね~~!(←誰に言ってんだ)なにしろ、また進ノ助に逢える!冴羽優羽に逢える!!優羽の息子の裕にも!!

そして、今回もうひとつ特筆すべきなのは演出!これまで演出助手をなさっていた島田さんが初の単独演出だって!!(なんか『!』マークが多い文章だ)

私が観始めてからは、環さん演出じゃないしゅうくりー夢って初めて。うわ、やっぱり雰囲気変わったりするんだろうか?でも、ここ数年、脚本執筆から演出まで協力してきた島田さんだから、しゅうくりー夢らしさは変わらないのかな?おなじみのキャラクターが登場する作品だけに、いろいろ思うところはあるだろうなぁ。

でも、変わることは嫌いじゃない。きっと期待以上のものを観せてくれると思ってます。


ま、そんな訳で。友人諸君、近々チラシを持ってお誘いに行くので、覚悟しといてくださいね^^。

詳細は劇団しゅうくりー夢公式HPへ→http://www.o-ren.com/chou/
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by kiki_002 | 2010-05-30 07:43 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
とっておきの柑橘系
急に暑くなったり、雨が続いたり、不安定な気候が続く。

こういうときに取り出すのが、柑橘系の香り。冬にはあまり使わなかったし、春は春でフローラルかアロマティックな香りを使ってたけど。

蒸し暑くなってきた日なんかにリフレッシュするなら、やっぱり柑橘系だなぁ、と思う。

それも、たとえば、爽やかだけれど少しほろ苦いアニック・グタールのオードアドリアン。
あるいは、ちょっとレトロで優雅なゲランのオーインペリアル。

ありふれてしまいがちな柑橘系だからこそ、子どもっぽくならない、ひとひねりのある香りを選んで。

そんな香りを、足首と膝の後ろにつける。香り過ぎず、時間が経って動いた瞬間に足元からふわりと香りが立ち上ってくるから。
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by kiki_002 | 2010-05-28 00:55 | ファッション | Trackback | Comments(0)
「神崎与五郎 東下り」と「露出狂」
土曜日。仕事でイベントがあり、朝6時半に家を出る。

予定では、お昼過ぎにイベントが終わり、片付けてから帰って来ても15時半くらいにはうちに着ける……と思っていたのだけれど。

ひとつ宿題が出てしまい、イベントの終わったあと現場から職場へ。一仕事片付けて、気がつくと時間はギリギリ。

この日は、友人と観劇の約束があったのだ。イベントが決まった時点で、その予定をキャンセルしなきゃならないかと思ったけれど、上記のとおり15時に帰れれば、ソワレには間に合う。しかし、実際には職場を出たのが既に15時過ぎ。そこから家まで1時間弱。間に合うかどうか、微妙なところだ。

……なんとか間に合った(ホッ)

19時の開演ギリギリに高円寺に着き、扉座の「神崎与五郎 東下り」を座・高円寺にて。

おかしくて、ややほろ苦い大人の人情噺。ベテランと中堅・若手のバランスがよく、安心して観ていられる感じ。 客演の市川笑也さん。スーツやジーンズでの現代劇が新鮮でした。

諸般の都合で、日曜も夕方になってから東京へ。王子小劇場で劇団柿喰う客の「露出狂」を。

相変わらずパワフルでハイテンションな柿テイスト。若い女性ばかりのキャストで、華やかな雰囲気な舞台。
その中でも、やっぱり劇団員のお3方がいいなぁ、と思った。猥雑も混沌も突き抜け、観終わった後、なぜか爽やかさが残った。

そんなこんなであわただしい週末。
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by kiki_002 | 2010-05-24 00:48 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
『上海バンスキング』テレビ放送
今年の春シアターコクーンで上演された「上海バンスキング」が、テレビで放送されるそうだ。うわあ、これ観たかったのよ~~。なのに観に行けなかったから、忘れずにテレビ観ないと。

プレミアムシアター 斎藤憐 作 音楽劇『上海バンスキング』復活公演

1994年、多くのファンに惜しまれつつラスト公演の幕を閉じてから16年。舞台、映像で活躍する元・オンシアター自由劇場の豪華メンバー、吉田日出子、笹野高史、小日向文世らが再結集する。
1979年、六本木の小さな地下劇場での初演は大きな反響を呼び、瞬く間に熱狂的なファンを獲得し、日本各地の劇場から上演のオファーが殺到した。劇作家・斎藤憐による本作は昭和初期“魔都上海"に生きた、音楽と自由と愛を謳歌するジャズマンたちの物語であり、役者たちの演奏するジャズナンバーとともに人々の心をとらえた。
アングラ演劇の小劇場から生まれたスケールの大きい軽やかな舞台は、その後大劇場へと舞台を移し、一層その魅力を増し、演劇史に残る傑作音楽劇といわれるようになった。
再演を望む観客や演劇関係者からの熱い声援により、遂に再演を果たす「上海バンスキング」をお届けする。

作:斎藤憐
演出:串田和美
出演:吉田日出子、串田和美、笹野高史、さつき里香、大森博史、真那胡敬二、
小日向文世、服部吉次(黒テント)、小西康久、酒向芳、内田紳一郎、三松明人、
片岡正二郎 ほか

収 録:2010年3月10日(水)

NHK BShi 6月5日(土) 午後10:45~午前2:45
NHK BS2 6月14日(月)(13日深夜) 午前0:40~4:40
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by kiki_002 | 2010-05-18 23:55 | 舞台 | Trackback(1) | Comments(0)
観世流仕舞入門 宅稽古24
で、昨日のお稽古から『杜若(キリ)』。

前回まで教えていただいていた『東北(キリ)』の反省を活かし、今回はやや予習を。曲のシチュエーションや言葉の意味などを少しだけ調べておく。

なるほど、在原業平を思う杜若の精……っていうことなのかな?

って、あれ?この前が和泉式部の霊(?)で、その前が桃の精(?)みたいな感じで、とりあえず人ならざるものばかり続くなぁ。それもたおやかで優美な印象の役ばかり。

どうやら、そういうのが苦手なので何とかさせようと思ってらっしゃるようだ。次は右、それから前、とかそういう動きを急ぐのではなく、そこへ至るまでの時間を楽しんでください、と何度言われたことか。

まあ、せっかくのお心配りなので、なんとかその甲斐があったと思っていただけるようがんばりますが。

しかし、今回の問題は動きの前にシテ謡い、つまり舞いながら自分で謡う部分。あ~~もう、わからん(泣)なんていうか、その音階というのか音程というのか、とりあえずその節回しは馴染みがなさ過ぎます。

ホントに難しいのよ?困ったものだ。

もうねぇ、稽古場を離れるともうその節回しを思い出せません。うちで自習しようもないよ。どうすればいいんだろうね、ホント。、
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by kiki_002 | 2010-05-17 23:58 | 習い事など | Trackback | Comments(0)
ドラマティック・レビュー「うたかたのオペラ」
平成22年5月8日(土)17:00、日本青年館大ホールにて。

脚本・監修/横内謙介
音楽/加藤和彦
演出/菅原道則

出演/
紫吹 淳、舘形比呂一、馬場 徹、
鈴木 拡樹、KAZOO、大輔、M@A、荒川 智大、澪乃、せいら、谷 えりか、赤羽根沙苗

美しく妖しい歌姫と脱走兵が出会ったのは幻のレビュー小屋
夜毎繰り広げられる刹那の夢…
今宵も「うたかたのオペラ」の幕が開く

―― ある戦争が終わり、一人の若い兵士が連合軍に裁判を受けている―――
兵士は軍を脱走し、あるレビュー小屋で終戦を迎えていた。
裁判官は問う
「あの劇場には謎が多すぎる。あそこでは一体何が行われていたのだ?」
兵士は答える
「あそこで夜毎行われていたのは…それは…『うたかたのオペラ』でした…」
兵士は語り始める――。
『うたかたのオペラ』のすべてを……

戦時中の満州を思わせるかりそめの都の妖しげな裏通りに建つレビュー小屋「シャトー ド レーヴ」。
そこでは夜毎、美しき歌姫メイファを中心に華やかなレビューが繰り広げられていた。
一座には道化のドクトル・ケスラーをはじめ、一癖も二癖もある座員たちが顔をそろえる。
ある夜、そこへ一人の脱走兵が逃げ込んでくる。
宗一と名乗るその男はメイファにすがって「恋人に会えるまで死にたくない…」と訴える。
最初は「お涙頂戴のメロドラマなんか大嫌い」と言っていたメイファだが、
憲兵が宗一を出せと迫ると、宗一をにわか道化に仕立てて一座に紛れ込ませて匿ってやる。
こうして一座の座員となった宗一は、このレビュー小屋が、
この都の影の支配者アマカスがメイファのために建てた小屋と知る。
メイファは実はその大陸にあった王朝の末裔だったが、
王朝復古を願いそのために裏工作に手を染めていた――。
新帝国の崩壊が始まる…

すべてはうたかた、うたかたの中の夢物語……
(公式HPより)


これは、横内謙介さんの脚本・監修で、加藤和彦さんが音楽を担当され、昨年6月に大阪松竹で上演された舞台の再演であり、加藤和彦さんが80年代にリリースした同タイトルの伝説的アルバムをベースに描かれる、奇妙で美しい物語だ。

上記のあらすじにもあるとおり、1人の脱走兵が、満州の路地裏でもぐりこんだ奇妙なレビュー小屋と、そこで出会った美しい歌姫について語る形で物語は進む。

……っていうか、不用意なことに、ああ、そういえばこれはレビューだったんだ……と観始めてようやく気がつく。なにせ、数日前に横内さんのブログを読んで、突然行こうと思い立った舞台だ。下調べもほとんどしていない。

それも、ヒロインを演じる紫吹淳さんのためのレビュー。そう言い切ってしまって間違いではないだろう。客席を埋める観客も、圧倒的に彼女のファンが多いように見えた。

いやもちろん、舘形さんや馬場さん、その他のキャストのファンの方もいらっしゃっただろう。私のように横内さんの脚本に惹かれた方だって他にもいただろうし、加藤さんのファンの方だってたくさんいらっしゃったはずだ。

しかし、やはりこれは、紫吹さんのための舞台。なんとなくそう思った。

燕尾服・チャイナドレス・軍服、モダンなミニのドレスも、優美な白いドレスも、しっくりと着こなして、歌姫という役柄にふさわしく、歌もダンスもたっぷりと見せ場がある。

彼女の演じた歌姫メイファは、美しく気丈で、数奇な運命の中でも、顔を上げて進み続ける強さが感じられたように思う。

相手役の舘形さんもスラリとした長身で、ダンスも美しく声も良い上に、独特の妖しい雰囲気があって素敵だった。ザ・コンボイショウやつかこうへいさんの舞台でも拝見したことがあったが、1度見ると忘れられない印象的な方だ。

その舘形さんが演じたのは、レビュー小屋の支配人兼道化であるドクトルケスラーと新帝国を陰で操るアマカスの2役……というか、まあ同一人物だと最後にはわかるのだけれど。

燕尾服を着て、唇を赤く染め、皮肉な口調でレビューを盛り上げるドクトルケスラーと、要人の暗殺も表情ひとつ変えずに決断する権力者のアマカスと。どちらも魅力的だったけれど、特にドクトルケスラーが舘形さんの雰囲気に合って、よかったと思う。

脱走兵 宗一を演じた馬場さんの初々しい若者らしさも好感が持てたし、それ以外のレビュー小屋の仲間たちもそれぞれに魅力的で、セリフや芝居部分は少ないながらそれぞれに印象に残っている。

歌とダンスを中心に綴られる、耽美で退廃的で、そして少しせつない一夜の夢のような物語。いや、歌やダンスを中心にしながら、やはり横内さんならではの物語性があって、ヒロインの語る「ここでは、愚かなものが一番えらく、臆病なものが一番強い」という言葉が胸に残った。戦争や権力争いの中で、崇高でもなければ芸術的でもない、儚い一夜の夢のような歌や踊りが何よりも愛しい。そんなヒロインの思いに共鳴した。

…………ただ、横内さんが脚本ということもあり、扉座でやるならもうちょっと芝居部分を増やして、ドクトルケスラーを累央さんで、宗一を高木さんで……などとついつい夢想にふけっちゃったことは、内緒です。

とりあえず、この不思議な物語のもとになった、加藤さんのアルバム「うたかたのオペラ」を買ってこみようか……と思いながら家路についた。
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by KIKI_002 | 2010-05-16 23:54 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
パラノイア・エイジ「彷徨う翼~朝日に匂う山桜花~」
平成22年5月3日(月・祝)14:00~、下北沢「劇」小劇場にて。

作・演出/佐藤伸之

出演/
黒田三郎:佐藤伸之、黒田昭子(三郎の娘):木村望子
高宮:吉田匡孝、尾崎:小池秀典、加藤:長縄龍郎、相原:伊藤アルフ、細野:多田聡
有島食堂主人:秋場千鶴子、
女学校教師:みぎわ翔、女学生:海老原利奈、女学生・黒田の孫娘:井上ユリナ、

声のみ出演・・・飛行長:流野精四郎、記者:伊藤貴子

ゴールデンウィークに行われる下北沢公演では、「昭和の侍」に挑む
1989年1月、昭和天皇崩御と共に一つの時代が終わる。
だが其の時、未だ戦後を生きる者達が居た。
1945年8月、日本が降伏したあの時、抜き放たれた刃が、飛び立った翼が、全ての目的を失った。
生き残った者に未来を託し、戦いに身を投じて行った友たち。
死に場所を見失い生き残った男が、44年の彷徨の末に辿り着いたのは?
パラノイアが描く《神風特別攻撃隊》乞うご期待!(劇団公式HPより)


遅ればせながら、GWに観た舞台の感想を。

昭和天皇の御崩御により平成の世が始まろうとする頃の、平凡な父と娘の会話から物語は始まる。

1人暮らしをしている高齢の父のもとを訪れる娘。「何しに来たんだ」「娘なんだから、来るの当たり前でしょ」そんな会話を交わしながら、買ってきたどら焼きでお茶にしようとする様子がごく自然で。

そこにかかってきた1本の電話。それは、昭和天皇の崩御に際し、かつて戦争に赴いた世代の感想を聞こうとする若い女性記者からのものだった……。

父 黒田三郎は、かつてエースとして活躍した戦闘機乗りで、部下を救うために被弾し、片目と片肺を失ってからは、戦闘機の整備に携わっていた。

太平洋戦争末期。長引く戦況に日本は疲弊し、武器も生活用品も底をつこうとしていた。物量で劣る中、戦闘機1機で空母を沈めることのできる特攻隊にわずかな期待が寄せられていた……。

海軍特別攻撃隊 第二山桜隊に配属になった5人の若者。叩き上げで腕の立つ戦闘機乗りの尾崎。下町育ちで明るい加藤。学徒出身でどこかイラだったような相原。予科練出身でまだ幼さの残る細野。そして、エリート将校で冷静だけれど人情の機微もわきまえた隊長の高宮。

それぞれ個性的な若者たちの思いを丁寧に描いていくことで、美化するのでもない、批判するのでもない、ただ、そうしなければならなかった状況が痛々しく伝わってくる。

近くの食堂を切り盛りする心優しい未亡人や基地に手伝いに来る女学校の教師と生徒たちなどとの交流に心安らぐときもある。

しかし、空襲によってその女学生の1人が亡くなってしまい、彼女の友人が、形見となった人形を加藤に差し出す。それは、亡くなった少女が加藤のために作った特攻人形だった。そのとき、加藤は言う。「俺が戦う理由はこれです」と。

もうねぇ、これはズルいでしょう。いやホント、文章力がなくて伝わりにくいけれど、もうここは泣くしかなかったです。

なぜ飛ぶのか、なぜ戦うのか、死を前にして迷うものもいる。しかし、彼らは愛するものを守るための戦うしかなかった。ひと目ぼれして口説き落とした愛妻や亡くなった少女と同じ年頃の妹。『国』とは抽象的な何かじゃなく、そういう愛する人たちの暮らす場所なのだ……。

出撃命令。すでにまともな機体もなく、護衛もつかないまま、重い爆弾を積み、片道分の燃料だけを載せて、彼らは旅立つ。靖国神社の入口から2本目の桜。死後にそこで再会することを約束して。

かつて尾崎の上官だった黒田は、整備隊長として彼らの機体を整備する。そのときの自責の念を、44年経って娘に語る黒田。

昭和が終わった。天皇の崩御に際して、元軍人を中心に殉死者が出ていると、電話をかけてきた女性記者が言う。

気まずそうに娘が父を見る。そう、突然の訪問は、父が早まったことをしないかと不安を感じたためだったのだ

特攻隊の若者たちを中心に描きながら、けっして彼らを美化するのではなく。たとえば生き残った黒田や、その娘も精一杯生きていて。いかにも現代的なフリーターの黒田の孫娘さえ、祖父を案じて訪ねてくる思いやりを持っている。

その根底にあるものは、誰かを守るために戦おうとした戦時中の若者たちと同じなのだろう。空襲でなくなった女学生と孫娘が同じ役者さんだったので、 なおさらそう感じたのかもしれない。

観終わって、何かじんわりと胸に残るものがあった。平和な暮らしの中、多くの人たちが自ら死を選んだりもするこの時代。私たちの生きる意味、死ぬ意味について、そんなことを漠然と考えながら帰路についた。
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by kiki_002 | 2010-05-15 23:57 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
ついった~?
このところ、すごい勢いでツイッターが広まってる気がする。いつのまにか、あの人もこの人も始めてるじゃないの。

自分も一応、友人に誘われて始めたけれど、まあまだそれほどつぶやいていません。

そういえばこのブログにも「つぶろく」があるし、mixiには「ボイス」が、もうひとつのブログには「なう」があったりする。どうやって使い分けるか、なんのビジョンもないんだけどな。

まあ、これも誰かとつながっているためのツール。みんな淋しいのかもしれません。
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by kiki_002 | 2010-05-14 00:08 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)
  
だって、好きなんだもん!
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