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雪が降ると……
歩きにくかったり、靴が汚れたり、通勤通学が不便だったり、そういうことは百も承知している大人だけれど、それでもなんとなく心が浮き立つのは、見慣れた景色がいつもと違って見えたりして、少しだけ非日常を感じることができるからだろう。

いまさら雪合戦するでもなし、雪だるまやかまくらを作るほどの雪でもないのに、意味もなく手袋を外してそっと白い雪を手にとってみたりする。

大人げないとは思うけれど、はやり雪の日の朝はなんだかウキウキする。

公共交通機関のダイヤが乱れたりしても遅刻しないよう、ふだんより早めに起きるくらいの慎重さは持ち合わせているけれど。

今朝は電車もバスもちゃんと時間通りに運行していて、関係者の皆様のご苦労に感謝してみたり。バスがやたらと混むくらいのことは、まあ想定の範囲内と言えましょう。

夏はバカみたいに暑くって、冬になったらやたらと寒くて、いやそれはそれで風情があるとも言えそうだけど、地球の気候は大丈夫か?などと思ってみたりもしつつ。

ともあれ、関東地方でこんなふうに雪が降るのは、春が近づいてきている証拠なのかもしれない。

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by kiki_002 | 2011-02-15 23:49 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)
栃木県立美術館『ズィビレ・ベルゲマン』展
昨日は雪の中、栃木県立美術館の企画展を観に行った。

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現在開催中の企画展は、ズィビレ・ベルゲマンというドイツの女性写真家の作品展。

公式HPを見ると、こんな感じ。

ズィビレ・ベルゲマンは第二次世界大戦さなかの1941年、やがて戦火の迫るドイツの首都ベルリンに生まれた女性写真家です。
大戦後は旧東ドイツで写真家として研鑽を積み、1989年にベルリンの壁が崩壊した後は世界的にもっとも注目される写真家のひとりとして活躍しています。
国家の分裂という過去を踏まえながら、先端のファッションに身を包んだ女性たち、たくましく生きるアフリカの女性たち、そして愛らしい子供たちなどを先鋭都市ベルリンでとらえた写真は現代に生きる人間の孤独とたくましさを鮮やかに写しだすものです。

パリからニューヨークへという前世紀までの潮流から旧東欧や第三世界へと美術の動向も激変する21世紀の世界を鋭敏な女性写真家の目を通した125点の写真作品によってみつめる展覧会。(公式HPより)

会場に入ると、まずはモノトーンの写真が並ぶ。都市の風景や人々の営み、異国の街のひとコマ。それらを観ていくうちに、特に目を引かれたのは「ファッション」と題されたコーナーであった。スタジオではなく、街中やテントの前などで撮影されたそれらの写真の中に観る先端のファッションに身を包む女性たちの眼差しの強さ。自信を感じさせるその表情が印象に残った。

また、ピエロのいでたちをした少女やパリで1人グラスを前に座る老女の写真など、さまざまな年齢や状況の中の女性たちの写真が観る者の視線を受け止めていく。

「アフリカ・アジア」と題された一連の写真は、異国情緒ではなくそこで生きる人々のしなやかなと強さを感じさせて美しい。ふと気がつくと、いつのまにかモノトーンではなく、鮮やかな色彩の踊る作品が並んでいた。

そして、たくさんのポラロイド写真の中の人々の表情を追ううちに、思いがけず時間が経っていることに気づいたりもした。

そういえば、この企画展では図録は販売されていない。受付に置いてあった20数ページほどの冊子を手に取ると、そこに今回展示されている作品やそれに対する解説が掲載されていて、図録の代わりとなっていた。展示の雰囲気によく似合うスッキリと洒落たデザインで、しかもこれは無料での配布だった。こういうことがなんとなくとうれしい。

企画展の詳細はこちら→http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/jp/exhibition/t110122/index.html

また、収蔵品によるいわゆる常設展(ここではコレクション展と呼ばれている)では、今回は県内作家による工芸品が多く展示されていた。

担当学芸員が選ぶミュージアムズ・チョイス「この1点」は、漆細工の《薬草図日光堆朱硯筥》。植物の美しいラインを描く繊細な彫りと漆の美しい色彩表現が印象に残る。同じ作家の他の作品や作品の基となった植物のスケッチなども併せて展示されているのが興味深い。

また、翁や小面、猩々などさまざまな種類の能面を小さなサイズで形作ったものが8点ほど展示されていて、面白く拝見した。これも県内作家のもののようだ。

最後に館内のカフェでまったり。限られたスペースながら、落ち着きとこだわりの感じられる店内。市内の老舗喫茶店によるカフェなので美味しいコーヒーがいただける。手作りのデザートやお食事も用意されているようだ。

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濃紺のカップは益子で誂えたものを使っているそうで、ソーサーはとちの葉をイメージしたものだとのこと。外は雪。こうして1人座っていると、なんとなく日常から遠く離れたところへ来たような気がした。

栃木県立美術館
「哀愁のベルリン―分断されたドイツを生きた女性写真家の軌跡 ズィビレ・ベルゲマン展」
2011年1月22日(土)~2011年3月21日(月・祝)
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by kiki_002 | 2011-02-12 10:19 | 美術 | Trackback | Comments(0)
久しぶり……
古い友人から電話があった。

最近では、家の固定電話にかかってくるなんてセールスか間違い電話くらいだと思ってたので、面倒だから居留守しちゃおうかとかすかに思ったりしたけど。

まあ、普通に出てみてよかった。

中学のときのクラスメート。卒業してからもずいぶん一緒に遊んだ友人だけど、ここ何年は年賀状のやり取りくらいしかしてなかった。

どうやら今年は同窓会があるらしい。お盆の時期だというから、まだ半年も先だけれど。

クラス会じゃなくて学年全体での集まりということで、けっこう大掛かりなイベントになるようだ。何かと忙しい年代だし、できるだけ大勢集まれるように早くから手配してるんだろう。まずは電話で確認してから、開催通知を送ってくれるそうだ。

話していれば以前と変わらない口調にお互いの年齢を忘れるけれど、話す内容は親の介護や自分の体力の衰えなど、昔とはずいぶんと違ってしまったりして。

電話をくれた彼女は、あの頃と変わらずあの街で暮らしているらしい。それでも、きっとその周囲ではいろんなことが変わっていっただろう。

……そんなふうに、過ぎていった年月を思うとなんだか不思議な気がする。

同窓会。少しだけ、皆で集まって昔を思い出す日が楽しみになってきた。
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by kiki_002 | 2011-02-11 22:45 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)
扉座サテライト公演『LoveLoveLove14』
平成23年2月5日(土)14:00~、すみだスタジオパーク「倉」(そう)にて。

構成・演出/横内謙介×田島幸

指導/有馬自由×犬飼淳治×鈴木里沙×田中信也
星川もも代×柳瀬亮輔×若井田久美子
ラッキィ池田×彩木エリ

舞台監督/鈴木利典

出演/松本亮、松原海児、藤田勇人、高嶋綾香(以上サテライト2年) 
青木牧子、石井佑弥、石田依巳架、香西静香、佐瀬恭代、関根麻里 
野田翔太、比嘉奈津子、菱沼真美、古田彩乃
本間伸和、山縣章二、山際春香、吉村彩

研究生の恋愛実体験をもとに作り上げた珠玉の恋愛オムニバス

あの瞬間、確かにあったストレートでがむしゃらな想いを全身全霊で描く恋愛オムニバス!
スカイツリーのふもと すみだパークスタジオ から
扉座サテライト14thデビュー!!(劇団扉座公式HPより)


観終わって駅に戻る道すがら、気持ちが昂ぶって微かに身体が震えているのに気がついた。

彼らの熱い思い、確かに受け取りました。

……いきなり帰り道の話でゴメンなさい。でもまずはここから始めたかったのです。

話は戻って。

錦糸町の駅に降り、途中で腹ごしらえをして会場に着く。まだ開演まで30分以上あるのに、すでに客席はずいぶん埋まっている。

受付も会場内で動き回るスタッフも、ほとんどが見覚えのある扉座の劇団員さんや関係者。これはさぁ、扉座ファンとしては楽しいよねぇ、と思いつつ、席を探す。

平らなステージを囲んで、三方に客席。たぶん150席くらいありそうだ。正面はすでに半分くらい埋まっていて、その中で見やすそうな席を探して座る。しかし、まだあまり人のいないステージ横の席が気になって、開演15分くらい前に移動。

下手側の最前列端の席に座ると、客入れの指示をしていた扉座の田中さんが、「上演中、その横の階段を役者が通りますので、お荷物等は椅子の下にお願いします」とのこと。おお!そうですか、それは楽しみ、と思い、荷物や上着を邪魔にならないよう慎重にしまう。

席はほぼ埋まり、追加でいくらか椅子を出したりするうちに、いよいよ開演。

この『LoveLoveLove14』は、扉座研究生が自らの体験を基に脚本を書き稽古した約80本もの短編から選ばれた数本の作品と、横内氏作やその他の作家の短編、歌やダンスなどを組み合わせ、「ロミオとジュリエット」を軸に構成した恋愛オムニバス。

まずは、ロミオとジュリエットの出会いの場面から、全員でのタップダンスで幕が上がる。

舞台となるスペースのすぐ横で観ていたため、彼らの踏むタップのステップがそのまま椅子を振るわせて、心地よくその響きに浸る。

合コンでの男女の本音や高校の卒業式での少女たちの思い、ややコミカルな女子会の顛末やかぶき仕立ての失恋劇など、さまざまな愛の物語が続く。

扉座の研究生となるために上京したときの大切な人たちとの別れ。両親が出会ったときの思い出や部活と恋との両立に迷う少女。

特に、女の子たちの恋心を等身大に描いた「会いたかった!」や「RUN」などの切なさが、ストレートにこちらの胸に沁みてきた。

また、夢のために旅立つ少女とその父との互いを思う気持ちを描いた「上京」で思わず涙ぐんだ。お父さんがパソコンで扉座について調べている場面などは、セリフで説明がなくても、娘を心配する気持ちと彼女の夢を認めたいという思いがとてもよく伝わってきた。

ダンスや歌では、想いの熱さがストレートに伝わってくる分、芝居以上に涙腺を刺激された。特に「Tonight」のダンスのカッコよさと、「Seasons of Love」を歌う彼らの涙が印象に残った。

横内氏提供作品の「カウントダウン」は、年末年始のテレビ特番に携わる若いスタッフとその彼氏や、さまざまな場所でそれぞれの思いを抱いて新しい年を迎える人々の営みが、切実に愛しく綴られていた。

遠距離恋愛のカップルが、バスのトラブル等で離れたまま年越しの瞬間を迎え、携帯もつながらなくなったとき、彼女の名を叫ぶ彼氏の声の誠実さが切なかった。

最後の「スクラム」は、芝居ではない。研究生が1人ずつ自分の最大級の愛の言葉を叫んで先輩にぶつかっていく。ストレートにこちらに伝わるその思いの熱さに、また思わず涙腺が緩んだ。

このまま夜の公演も観て帰ろうか、と思うほど感動して、チケットについて聞いてみると、当日券は出るとは思うけれど、とりあえず一杯なのでハッキリしない、立ち見になるかもしれない、とのこと。迷いながら、今回はこの感動を抱えたまま、帰ることにした。

正直に言えば、セリフの聞き取りにくいところもあった。歌で声が嗄れてしまっていたり、ダンスだってきっとすごく上手いとはいえないかもしれない。

身近な題材ではそれなりに説得力を感じさせるのに比べ、シェイクスピアのセリフやシチュエーションなどはまだしっくりくるとは言えない気がした。

けれど、そういう細かいことよりも、いま、ここでしか観られない、大切な何かを見せてもらったように思う。

身体が震えるほど気持ちが昂ぶるような芝居を、いったいどれだけ観ることができるだろう?観に行ってよかった。来年もきっと来よう。そんなふうに思いながら家路についた。
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by kiki_002 | 2011-02-05 23:58 | 舞台 | Trackback | Comments(0)
  
だって、好きなんだもん!
by kiki
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