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ドキドキさせてよ

だって、好きなんだもん!


by kiki

初謡会

昨日1月13日は、とうとう初謡会当日。珍しく時間に余裕を持って、会場となっている先生のお宅へ。

先生のお宅へ伺うのも初めてなら、三間四方の舞台を踏むのも当然初めて。舞台のある部屋へ通していただくと、すでにお2人ほどが、舞台への出入りの仕方について教えていただいている。そのうちのおひとりは、カルチャーセンターの入門コースでご一緒している方。すかさずそこへ参加して、舞台での動きを教えていただく。

ひととおり教えていただいた後、舞台を囲んで用意されている席に着く。カルチャーセンターの中級コースへ通っている方と隣り合わせに座って、言葉を交わしたりするうちに、始まりの時間となる。

番外として、先生の独吟から始まる。曲は「杜若」。

いつもながら、こんな少人数で聴くのはもったいないくらいのよく響くいい声にうっとりする。続いてお正月らしく「鶴亀」を素謡で。シテとワキの他、曲を知っている方は皆さん地謡に入り、聴いている人数の方が少ないくらいでこれもたいへん贅沢。

次に同じ入門コースのTさんが「高砂」の独吟を。この方は仕舞こそ同じ入門コースだけれど、謡の方はもう数十年(!)キャリアの持ち主。ふだんの教室ではなかなかじっくり聴くことができないけれど、たいへんいい声で聴いていて気持ちがいい。

で、次がいよいよ自分の出番。独吟で「熊野」を謡うのだ。つい楽屋で先生に「途中で言葉が出なくなってしまうかもしれません(汗)」と泣き言を言ってしまう。「大丈夫、ちゃんとここにいるから」とおっしゃる言葉に励まされ、初舞台へ。

正直、うまくは謡えなかった。ただ、もごもごせずに大きく声を出そうと思っていたので、「よく声が出ていた」と褒めていただき、自分としてはとりあえず満足。

番組が進み、いろいろな方の独吟や仕舞を拝見する。慣れている方もいれば、同じクラスの方で明らかに上がってしまった様子の方もいたり。

なかではカルチャーセンターの中級コースのHさんの声がとてもよくて、数年でああいう声が出せるようになるなら、がんばってみようかなどと思ったり。ただし、彼女はご両親が謡をやっていたそうで、子どものころから耳ができていたのかもしれないが。

それから、仕舞では「殺生石」を若い女性が舞ったのがたいへん印象的だった。とても強い演目で激しい動きもあり、なかでも飛び安座をきれいに決めたのが心に残った。

終盤、また自分の出番がきて、仕舞で「熊野」を。

これは、思ったより舞台に出て上がってしまったようだ。途中で一瞬真っ白になり、次の動きが浮かばなかったり。それでもなんとか最後まで動いてはいたものの、わかっているはずの動きがきちんとできなかったり。などと、けっこう悔いが残る。せっかく練習したのになぁ~。

最後に素謡で「猩々」を。これも最初の「鶴亀」同様、わかる方が地謡に入り、客席はほんの数人。ワキをつとめた同じクラスのTさん、この曲でも気持ちよく通るいい声だった。

緊張もしたけれど、楽しい一日だった。こうして人前でやってみると、上手くなりたい、と切実に思う。また次の日曜にはお稽古がある。がんばろう、と思った。
by kiki_002 | 2008-01-14 19:03 | 習い事など